2050年の世界 見えない未来の考え方
展望
- 世界人口の約2/3が中間層と富裕層になる
- アメリカの先行きは明るい
- アングロ圏が台頭する
- 中国が攻撃から協調に転じる
- EUは中核国と周辺国に分かれる
- インド亜大陸の勢力が強まり、世界の未来を形成する
- アフリカの重要性が高まり、若い人材の宝庫となる
- グローバル化は(モノ)から(アイデアと資金)にシフトする
- テクノロジーが社会課題を解決する
- 人類と地球の調和が増す
目次
◆ 世界の現在地
序章 2020年からの旅
未来について考える /経済予測の核 /環境の課題 /テクノロジーの謎 /社会のあるべき姿についての考え方は変わる /政治、宗教、紛争 /よりバランスのとれた世界か、よりカオスな世界か /旅のつぎのステージ
第1章 わたしたちがいま生きている世界
アメリカ大陸――いまも未来の鍵を握る /ヨーロッパ――最も高齢な大陸 /アジアの新興大国――中国とインド /日本と韓国・北朝鮮 /東南アジアの「虎」 /アフリカと中東――世界で最も若い地域 /オセアニア――オーストラリアは幸運の国でありつづけるか /今日の世界が明日の世界を形づくる
◆ 変化をもたらす五つの力
第2章 人口動態――老いる世界と若い世界
世界人口は100億人に向かう /老いる先進世界 /中国は縮み、インドは膨らむ /アフリカの人口急増 /なぜ人口動態はこれほど重要なのか
第3章 資源と環境――世界経済の脱炭素化
いくつもの懸念から一つの甚大な懸念へ /食料と水は足りなくなる /世界のエネルギー供給における地殻変動 /都市化、生物多様性、ほかの天然資源への圧力 /気候変動――なにが起きるのか、わたしたちになにができるのか /進むべき道
第4章 貿易と金融――グローバル化は方向転換する
2008~2009年の金融危機が残した傷跡 /国際貿易の性質の変化――財の貿易からアイデアと資本の貿易へ /金融と投資――新しい課題、新しい形のマネー /2050年の貿易と金融
第5章 テクノロジーは進歩しつづける
つぎの30年間に関する大きな疑問 /漸進型の進歩の重要性はとてつもなく大きい /通信革命はどこまで続くのか /なぜAIはこれほど重要なのか /監視社会 /ブレイクスルーはどこからやってくるか
第6章 政府、そして統治はどう変わっていくのか
民主主義への数々の挑戦 /代表制民主主義はなぜ支持されなくなっているのか /民主主義の機能を高められるのか /このまま手探りで進むか、民主主義を後退させるか、前進させるか /国際機関はどうなるのか /市場資本主義はどうなるのか /統治と社会の変化 /政府に対する考え方と2050年の統治
◆ 2050年の世界はどうなっているのか
第7章 アメリカ大陸
アメリカ合衆国――偉大なグローバルリーダーでありつづける /カナダ――多様性を享受する国 /メキシコ――世界の10大経済国へのいばらの道 /南アメリカ――果たされない約束、数々の失敗、飛躍する可能性
第8章 ヨーロッパ
ヨーロッパの夢は遠のく /イギリスとアイルランド――いばらの道の先にある揺るぎない未来 /ドイツとベネルクス三国――小欧州の中核 /フランス――憂鬱な美の国 /イタリア――強いリーダーを求める /イベリア半島――東だけでなく西にも目を向ける /スカジナビアとスイス――静かな繁栄 /中央・東ヨーロッパ――ロシアと西側の両にらみ /ロシア――世界最大の国を待ち受けるいばらの道 /トルコ――大きな機会と不安定な統治 /ヨーロッパのまとめ
第9章 アジア
アジアの世紀 /中華圏――世界におけるあるべき地位を取り戻す /香港と台湾――悩ましい未来 /インドとインド亜大陸――エキサイティングだが道は険しい /インドの隣国――パキスタン、バングラデシュ、スリランカ /日本――高齢化社会のパイオニア /東南アジア――危ういサクセスストーリー
第10章 アフリカ・中東
世界最速の成長がつづく /サハラ以南アフリカ――雇用を生み出す /北アフリカと中東――アラブ世界 /中東――安定を願い求める
第11章 オーストラリア、ニュージーランド、太平洋
幸運な国は一つではなく、二つになる /……そして太平洋――世界最大の海
◆ 本書の大きな考え方
第12章 この先の世界を形づくる大きなテーマ――不安、希望、判断
確かなことと不確かなことのバランスをとる /10の不安 /10の大きな(主に前向きな)考え方 /2050年のその先に