脱下流できないのは 「他人に合わせられない人」

他人に合わせるのが面倒くさい

下流マインドの核心は、「他人に合わせるのが面倒くさい」という精神でしょう。「自分らしさ」という願望も、言い方を変えただけのことです。仕事においては、他人のニーズや意図を汲み取ることが重要であり、つまりは他人に合わせられる人が求められる。能力が秀でているわけでもないのに、「自分らしいオレが大事」と言って努力しなければ必要とされません。

今の日本社会では意欲のない者は下降

社会全体が上昇気流に乗っているときは、なんとなく生きているだけでも生活水準が向上しました。しかし、今の日本社会では、現状維持さえ難しく、意欲のない者は下降していきます。今のまま10歳になったときに、その生活水準、社会的地位の低さに耐えられるでしょうか?趣味さえあれば幸せだという人ならいいでしょうが、さもなくば、他人の評価や一般的な娯楽が一切気にならない仙人のような人物になるしかありませんよ。

子供さえ持てないからいずれいなくなる

自民党の某識員は「貧困の再生産など起きない。彼らは子供さえ持てないからいずれいなくなるだろう」とさえ言い放ちました。完全な人間性の否定です。「そのとおり」と思えますか?
意欲というのは「このままじやダメだ」という気持ちが原点にあるはず。だから、ダメだと思った瞬間、その人は下流ではないともいえます。ただし、「結婚したい」「転戦したい」と言っているだけでは、「風になりたい」と同じで意味をなしません。ワタミフーズの社長も置ってましたが、「山を途中まで登る。と、もっと上に登りたくなる」もの。目標も同じで、一歩踏み出すと、その先が見えてくると思いますね。(談)

下流の基本要素

  1. 意欲が低いガツガツしたくない。現状にまあ満足。当世、カネ、女への道が薄い)
  2. 怠惰(体力がない、ルーズ)
  3. コミュニケーション能力が低い(恋が面倒、人脈を広げるのが億劫)
  4. 世界が狭い(一人で満足している。家族と地元の友人だけで満足、趣味世界に没頭)
  5. 上記要素の結果として、お金のない人が多い

マーケティング・アナリスト 三浦展氏

マーケティング情報誌「アクロス」編集長。三菱総研を経て、現在、消費
・都市・文化研究シンクタンク「カルチャースタディーズ研究所」代表

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