中国は19世紀にロシアに割譲されたウラジオストクの奪還を狙っているのか?

世界

 

中共は19世紀にロシアに割譲された領土の奪還を狙っているのか?

中国共産党(中共)が19世紀にロシアに割譲された領土の奪還を狙っているかについては、明確な主張や行動は見られていないものの、関連の動きや懸念が指摘されています。

台湾の頼清徳総統は、中共の台湾併合の動機は「領土的一体性」の維持ではなく、軍国主義的な拡張主義に基づくと分析し、もし本当に領土統一が目的ならば、1858年のアイグン条約で割譲された約60万平方キロメートル(台湾の約16.5倍)もの満州の旧領土をなぜ取り戻さないのかと疑問を投げかけています。

歴史的に見ると、清朝はロシアに多くの領土を割譲しており、特にアイグン条約(1858年)、北京条約(1860年)で黒竜江以北の広大な地域を失いました。これらの地域は現在のロシア極東の大部分を占めています。

専門家の見解では、中国がロシアの旧領土を要求し返還を求めることは、19世紀の帝国主義による屈辱の歴史への反撃だけでなく、ロシア側の領土歴史主張にも呼応する行為であると指摘されています。ロシアもウクライナやベラルーシを「歴史的ロシア領」と主張するように、中国も極東地域の領有権を歴史的な根拠で主張しうるからです。

一方で、中共はロシアに対して軍事支援や経済的協力(天然ガス・石油の購入)を行いながらも、ロシアとの間で緊張や諜報戦が進行しているとの指摘もあります。

また、軍事的観点からは、中国は台湾侵攻よりも鉱物資源が豊富でロシア支配下にある極東地域の方が実行可能性が高いとする見方もあります。

中国の指導部内の政治的混乱や不安定さも影響し、大規模な軍事侵攻の計画や能力に制約があるとの見解もあります。

まとめると、中国共産党は19世紀にロシアに割譲された領土の奪還について公然とは主張していないが、歴史的な背景を持ち、戦略的関心の対象にしている可能性は指摘されています。実際の行動は、台湾問題と比べて地理的・軍事的・政治的要因から難しい面があるとされます。

 

 

19世紀に中国共産党からロシアに割譲された領土

19世紀に中国(当時の清朝)からロシアに割譲された領土は、主に1858年のアイグン条約と1860年の北京条約によって確定しました。これらの条約により、満州(現代の東北地方)にあるアムール川以北の約60万平方キロメートルもの地域がロシアに割譲され、さらに1860年に沿海地方(海岸線に近い地域、今のウラジオストク周辺を含む)がロシア領となりました。この地域は「外満洲」とも呼ばれ、その面積は約155万平方キロメートルに及ぶとも言われています。

これらの割譲は、清朝が第二次アヘン戦争などで弱体化していた時期に結ばれたもので、ロシアは帝国主義の拡大政策の一環としてこれらの領土を獲得しました。この歴史的背景は中国国内では「屈辱の世紀」の一部として記憶され、中国共産党政権下でもこれら旧領の回復を狙う動きが指摘されていますが、実際の領土返還は実現していません。

つまり、19世紀に清朝が割譲したのは、アムール川以北の満州の広大な地域と、沿海州の海岸及び日本海に面する地域であり、これによって現在のロシア極東領域が形成されました。

 

 

頭がよくなる思考術 頭がよくなるシリーズ
B00B8IXM8U

  • 哲学や啓蒙書の古今東西の知恵をもとに、より良い思考法を示した白取春彦の著書です。著者はベルリン自由大学で哲学・宗教・文学を学び、『超訳ニーチェの言葉』などで知られています。本書は「考える」という行為に正しい作法があり、それを身につけることで思考がクリアになり、日常や人生の楽しさにも良い影響を与えると説いています。

内容は、55の実践的な思考術のアドバイスに分かれており、

  • 例えば「書いて考える」ことの重要性。人は言葉を使って初めて順序立てて考えられるため、考えを文字に書き出すことを勧めています。
  • 「心からの視点で考える」こと。数学的な等分ではなく、満足という心の視点で物事を考える例(桃を三人で分ける話)を紹介。
  • 「幸せ」ではなく自分の行動から得られる「満足」を求めること。
  • 感情に酔わずに客観的な思考を心がけること。
  • わからないことから逃げず、自分なりに理解を深める姿勢。

など、多角的で実践的なアドバイスが詰まっています。

全128ページほどのコンパクトな本でありながら、日常の思考改善に役立つ「考え方のバイブル」として評価されています。哲学的な思考スタイルをわかりやすく伝え、スキマ時間にも読みやすい内容です。

要点整理すると:

  • 「考える」には正しい作法があり、訓練次第で能力が上がる
  • 思考は利己的・感情的・経験的・論理的、哲学的など多様な側面がある
  • 書いて考え、感情から距離を置き、本質を見抜く視点が重要
  • 幸せより満足を重視し、自己理解を深めることが大切

このように『頭がよくなる思考術』は、思考の質を高め、クリアで満足のいく生き方を目指すための具体的・哲学的な指針を示す一冊です。

 

 

 

コメント