中国製造業に広がるストライキ 社会保険料負担制度で倒産相次ぐ
2025年08月現在、中国の製造業でストライキや労働争議が急増している背景には、経済減速と新たな「社会保険料負担制度」が深刻な影響を与えています。この制度は労働者の年金・医療・失業・労災・出産の5種類の社会保険料を企業に強制負担させるもので、特に中小企業の人件費負担を急増させ、経営に大打撃を与えています。
具体例として、
- 上海の自動車向け高級革製品大手「国利汽車真皮飾件有限公司」では退職補償金増額を求めて数百人が抗議
- 広州市の紙製パッケージ企業「凱藝紙品包裝有限公司」が社会保険料の負担増で倒産、200人が未払い賃金を求めて抗議
- 広州市の衣料品製造業では月給の約4割が保険料に消え、実質的に賃金減少したためストライキが発生
- 河北省の医薬品企業では解雇者が補償金不払いに抗議
こうした事例は河北省、広東省、上海市、重慶市など広範囲にわたり、労働者の生活と企業経営の双方に深刻な圧力となっています。労働者の負担増加は結果的に賃金カットや未払い、倒産に連鎖し、多数の労働争議やストライキを引き起こしています。
専門家はこの制度の施行により、多くの工場が倒産に追い込まれ、全国的に数千万人規模の失業が起こる可能性を指摘しています。従来からの賃金未払い問題も相まって労働者の不満は高まり、ストライキは2024年以降も増加傾向にあります。製造業のコスト圧迫が労働環境の悪化と企業経営の悪循環を生んでいる状況です。
このように、中国製造業におけるストライキの多発は社会保険料負担制度が直接的な引き金となり、経済全体に波及リスクを与えています。政府の対応や経済政策の変更が求められる深刻な労働問題の現状です。
上海は現在、高齢化と若者流出の問題に直面
- ほぼ空城となった上海
上海は中国の主要都市の中で最も高齢化が進んでおり、2023年時点で60歳以上の高齢者が約577万人で総人口の37.4%を占めています。一方で、若年層が流出し続けていることが深刻な問題となっており、2024年末の上海の常住人口は約2480万人で前年比約7万2000人減少、その中で上海戸籍を持たない人口も減少しているため、若い労働力の都市への流入が確実に減っています。
若者が上海を離れる主な原因は、家賃や生活費の高さに加え、給与水準が低く、特に大学卒業生の初任給は月約7000元(約15万円)で家賃がその半分を占め、残りでの生活が困難な点にあります。住宅価格の高騰や医療費、食費の負担も大きいです。また、上海の主力産業であった金融、IT、新エネルギー分野が不調であり、就職先の減少や給与低下も若者の流出を促しています。こうした状況から、若者は自分が都市から拒絶されていると感じています。
若年層離脱の影響で人口構成は変化し、出生率は非常に低く抑えられています。多くの地元家庭が出産を控えたり経済的負担を理由に子どもを持たない選択をしています。その結果、上海の高齢化は加速し、中心部では高齢者割合が40%近くに達する地点もあります。若い労働力の減少は介護サービスの不足や社会保障制度の持続困難など、多くの社会問題につながっています。
しかし、高齢者層は年金収入が安定しており、健康管理や趣味、介護関連のサービス産業が拡大するシルバー経済として成長の可能性も示しています。上海市は介護インフラ整備を進め、在宅介護やスマート介護システムも導入していますが、若年人口減少による労働力および税収の減少が根本的な課題となっています。
上海はかつて急速な発展で注目された都市でしたが、現在は高齢化と若者流出の問題に直面しており、都市の再活性化のためには「再び若返ること」が求められています。
上海から人が消える? 約500万人が流出
この動画「上海から人が消える? 約500万人が流出」は、中国の一線都市であった上海が経済全体の悪化によって衰退の兆しを見せ、多くの人々が上海を離れている現状を伝えています。
内容のポイントは以下の通りです。
- 上海の経済はかつて非常に活気がありましたが、現在は商店街が閉店、空き店舗が目立ち、経済活動が停滞しています。家賃が高く、店を維持できない状況があるようです。
- 上海での就職活動は難しく、特に営業職以外の求人が少ない。多くの若者や一般労働者は仕事を見つけられず、収入がなく生活が苦しい状況にあります。
- 2024年の最近の人口調査では、上海の人口がピーク時の約3000万人からおよそ500万人以上減少し、現在は約2486万人となっています。
- 人々は生活コストの高さと収入の減少に耐えきれず、故郷へ戻るか、またはほかの地域で新たな機会を求めて移動しています。
- 高学歴者であっても職を失うケースがあり、一般の人々にとってはさらに厳しい経済状況となっています。
- 多くの店舗が賃貸中や売却中で、かつてのにぎわいは減少し、街は閑散としていることが伝えられています。
- 特に外来人口の減少が顕著で、かつて上海で20年以上働いていた人も離れていくことに疑問や不安を感じています。
この動画は上海の経済低迷と人口減少が深刻な社会問題となっている現状を、現地の人々の声や街の様子から具体的に描写しています。
戦後80年を振り返りながら、中国共産党の脅威と日本の親中派の虚偽や過ちを厳しく告発する大著です。著者は四半世紀以上の取材経験をもとに、中国の嘘や工作、恫喝、人権侵害を武器に国際社会に挑戦し続ける現状を詳細に描き、親中派が日本や世界にどのような誤った認識をもたらしてきたかを一刀両断しています。約1000ページにわたり、日中友好の裏に隠された「偽り」を暴き出す内容となっています。
特に、米国を含む全世界が直面している中国の脅威に対し、真に反省すべきは中国共産党だと断言し、その歴史的背景と現代の影響力を具体的に分析しています。日本の親中派の主張や行動がいかに「噓」に基づいているかを詳細に説明し、読者に中国の現状を再考させる意図が強く込められています。
この書籍は、産経新聞出版の戦後80年記念出版としての位置づけで、日本の政治、外交問題に関心がある読者に向けた重厚なノンフィクションと言えます。なお、大部のため深く掘り下げた分析を含んでいますが、日本の親中派の言説を批判的に見直すことで、中国とどう向き合うべきかの議論に貢献する書籍です。
コメント