メディアあさひかわ 女子生徒が「いじめ」で自殺未遂

北星中学校

読んでみましたが

  1. 「警察と市の教育委員会が、学校に責任を押しつけただけ」だという印象です。
  2. 学校側は自分に都合よく脚色して報告したように感じました。
  3. ITに詳しい人が関わっていないから「表面的には画像を削除できただけ」だということを分かっていないように思いました。あるいは分かっていたのに放置していたかもしれません。
  4. 「不適切な画像」などと誤魔化していますが、もっと酷い内容だったようです。言葉で誤魔化しすぎです。隠したほうがいいのか、曝け出したほうがいいのか。死体写真をそのまま報道する国、一切出さない日本。

北星中学校 女子生徒が「いじめ」で自殺未遂



学校側は事件隠蔽に躍起

いじめによる自殺事件が全国的に後を絶たないが、旭川市内の中学校で、今年6月、いじめが原因と見られる女子中学生の自殺未遂が起きた。旭川市北星中学の女子生徒が複数の男子生徒からのいじめに遭い、生徒の不適切な画像や動画がSNSなどで拡散され、それを苦にしたものと見られる。事件自体が何ともおぞましいもので、事態を重く見た道警中央署や市教委は同校に対し、事件の全容解明や問題画像の削除、関係家族に対する適切な対応を求めたが、本紙取材によると、学校側はこれまで「いじめはなかった。男子生徒らの悪ふざけ」などとして、全ての対応をなおざりにしてきたことも明らかになった。学校側のズサンな対応に保護者らからは非難の声が上がっている。(9月7日現在)

女子中学生の不適切画像をSNSで拡散

全国の教育現場では現在、いじめが原因とされる児童や生徒らの自殺事件や未遂事件が後を絶たない。この種の事件が発生するたびに、学校側や教育委員会のズサンな対応が露呈し、社会問題化している。また、未成年者に児童ポルノ防止法に抵触するような自画撮りの写真を撮影させ、SNSなどで 送信させるという悪質極まる事件も跡を絶たず、悪質化の傾向も指摘されている。

旭川市教育委員会(以下=市教委)は、こうしたいじめ案件や児童生徒の非行防止に役立てるために、児童生徒らの非行情報などを警察署と共有する協定を結んでいる。これは、学校側が児童や生徒の暴力行為や援助交際などを把握した場合、市教委を通して警察に連絡。一方、警察が児童生徒を逮捕、もしくは補導した場合、その情報を、市教委を通して学校側に伝えるという内容だ。

これらにより、学校だけでは対応できない問題への体制強化を図るということだが、ただ、現状では旭川市の教育現場では学校側の封鎖的な体質が原因でそうした体制がうまく機能しないようだ。そんな教育界の体質を露呈するような事件が、旭川市内の中学校を舞台に警察などを巻き込んで進行中だ。

事件の概要は、旭川市立北星中学の女子生徒が同校や他校の複数の男子生徒による長期問のいじめに遭ったというもの。その際に男子生徒らは、女子生徒に不適切な自画撮りの画像や動画を要求。また、男子生徒自らも複数回にわたり、女子生徒の不適切な写真や動画を撮影していたとされる。

そればかりか、事もあろうことに、その画像データをSNSなどで拡散していたというのだ。

被害生徒は精神的に追い詰められ橋から投身

SNSなどで自分の画像が拡散されていることを知った女子生徒は、精神的に追い詰められ、今
年6月に市内の橋から飛ひ降りて自殺を図り、市内の病院に緊急搬送。幸いにして、軽傷で済み、自殺は未遂に終わったが、道警中央署の事情聴取により、これらのいじめ行為や画像拡散の実態が明らかになった。

事情聴取に対し、女子生徒は「いじめはない」「自 殺ではなく、転んだだけ」などと説明したとされるが、関係者は「深刻ないじめで精神的に追い詰められ、報復を恐れたのではないか」と説明する。

事態を重く見た中央署は、加害生徒全てに事情聴取して、事件の全体像を把握し、画像データの削除を断行すると共に、北星中学に対し、一般生徒らに拡散していると見られる画像データの削除と事後対応を要請したとされる。

こうした事態を受け、女子生徒の保護者が女子生徒のスマホを確認したところ、いじめと思われる壮絶な書き込みや画像があることを確認。学校側に事実関係を資したことは言うまでもない。

ずさんな北星中学の対応と保身

しかし、その後の学校側の対応は、何とも誠意に欠くもので、事件への対応や保護者説明会などを実施しなかったばかりか、 女子生徒の保護者や市教委に対し、「いじめの事実はなかった。男子生徒らのいたずらが過ぎただけ」などと説明したという。これに驚いたのが、実際に警察に事情聴取された被害者家族や加害者家族らだ。双方ともに、重大な事案と理解し、学校側に謝罪の場を設けて欲しいと要請していたからだ。また、市教委も学校側に再三にわたって適切な刻応を求めるなど、指導を行っていたが、学校側は「校長が中心となり、事件性などなにもない」などと、約3カ月間にわたって適切な対応が行われてこなかった。

旭川市では過去に、複数の男子生徒が女子生徒に対し、性的暴行を加える事件が発生し、市教委や学校の対応が後手に回った事件があったが、市教委ではそうした反省を踏まえ、こうした事態が発生した場合、学校側と連携した迅速な対応を心がけているという。

こうした教訓を踏まえ、市教委は今回も北星中学に対し、事件への適切対応や保護者らが求め る謝罪の場の設置を強く求めたが、学校側はまったく対応してこなかった。一部関係者は「中央署は学校側に、校内で拡散していると想定された問題画像の一斉削除を求めていたが、学校側はそうしたことにも対応していなかったのではないかと憤慨する。

この辺りの飢闘(そご)について、市教委関係者は「ことの重大性について、市教委と学校側(校長)の判断に大きな認識の違いがあった」と打ち明ける。

被害者家族は学校側の対応に不信感を募らせ、代理人として弁護士を立てて争う姿勢を示したことから、ようやく学校側も態度を軟化。今年8月中旬に当該保護者を集めて説明会を実施することになったが、ここでまた、問題が発生することになる。

学校側に不信感を募らせていた被害者家族は、説明会に弁護士の同席を 求めたが、同校の校長がこれを拒否したのだ。その後も弁護士の同席を求める被害者家族と、同席を拒否する学校側の調整は難航し、「事件発生から3か月が過ぎたというのに、学校側はまったく対応しないばかりか、逃げ回ってばかり。ことがさらに複雑になってしまう」と加害者生徒の家族らも不信感を募らせる事態に至っている。

いじめは女子中学生の妄想と開き直る同校

この学校側の体たらくぶりに憤慨した被害者家族は、学校を指導する市教委に対し、関係者を通して、早急な説明会の開催や弁護士の同席を求め、市教委は迅速に対応。保護者らに代わって市教委が学校側に説明会の早急な実施を指導したが、それに対し、学校側は弁護士を同席させる気はない。説明会や謝罪の場を設ける気はない」という回答に終始したという。

要するに学校側は、今回の事件ではいじめの事実はなく、男子生徒らのいたずらに過ぎなかった。というふうに実際には何もなかったことで処理したかったということのようで、「だから学校側の責任はまったくない」という立場を守っている。

ことの重大性を共有する中央署や市教委と、学校側は真逆な認識を持っていたわけだが、とくにその主張を展開していたのが校長だったとされ、こうした校長の対応に学校内の教師らも疑問の声が挙がっていたとされる。というのも、今回の事件で加害者となった男子生徒は、同校のほかに他校(1校)の生徒らも含まれていたが、そちらの中学校では、ことの重大性を認識し、早々に被害家族と加害家族を集めた謝罪の場を開催したのとは、大きな対応の違いが明らかになっている。

本紙の取材に対し、北星中学は「個別案件で答えられない」(教頭)と取材拒否を貫く。

周囲の圧力で、ようやく謝罪の場設置

こうした学校側の対応に困惑したのは市教委だ。本来なら、学校側と連携し、今回の案件の詳
細な調査や保護者説明会、謝罪の場の設置などを実施し、再発防止や生徒らへの影響を最小限にとどめる努力をしなければならないはずである。ところが、よりにもよって、肝心の学校側が事件の重大性を認識していないとみられ、対応もなおざりにしてきたのだ。ことが動いたのは9月上旬以降。本誌では保護者らの指摘を受け、この事件の取材を水面下で進めてきたところ、それに慌てた市教委と学校側が本誌発売前の9月11日に急きょ、保護者らを集めた説明会
(謝罪の場)を開催することになった。

周囲からの圧カに、学校側もいよいよ観念したうことだろうが、それにしても、いじめなど
はなかったとする学校側の隠蔽体質はどうしたものか。

被害に遭った女子中学生は精神的な苦痛で現在、市内の病院に人院中だ。今回の事件で北星中 学の取り続けてきた対応は、一他の生徒への影響を抑える」としたことを隠れ蓑にした保身そのものというしかない。被者家族は今後の学校側対応次第で、法的措置を念頭に入れているともされる。今後の推移から目が離せない。(木