瀬戸内海でも魚が獲れない=「外国漁船が原因」ではない=日本の問題

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科学的な資源管理制度の不備

日本で魚が獲れないのは「外国漁船が原因」説の真実

「中国・韓国・ロシアによる乱獲が原因」「中国の数字は信用できない」という声もあるが…。

日本で魚が獲れない原因として「中国・韓国・ロシアなど外国漁船の乱獲」がよく指摘されますが、実際の本質的な原因は科学的根拠に基づく資源管理制度の不備にあります。資源管理が十分に行われていないために魚の漁獲量が減少しており、外国漁船だけを非難しても問題は解決しません。

具体的には、瀬戸内海の漁獲量推移と全国の漁獲量推移はほぼ同様の傾向を示しており、瀬戸内海では中国・韓国・ロシアなど外国漁船は操業していません。したがって、外国漁船が減少の主因とは言えないことが分かります。また、スケトウダラの漁獲量減少の場合も、韓国漁船の影響より日本漁船の獲り過ぎが主な原因でした。このような例は過去にもあり、漁業の歴史を見ると国は変わっても似た問題が繰り返されています。

中国の漁獲数値が信用できないという声もあるものの、漁獲枠の配分交渉に実績が影響するため、大幅な過小申告は不利になるため抑制されています。ただし実際に漁獲枠を超える乱獲が起きているケースもあります。

全体として、根本的には漁獲量を科学的に根拠づけて管理できる体制の欠如が問題であり、外国漁船の乱獲だけを責めるのは誤解であると報告されています。

まとめると:

  • 魚が減っている主因は科学的な資源管理制度の不備。
  • 瀬戸内海の漁獲減少は外国漁船の影響なしで全国と傾向が同じ。
  • 過去の減少事例では自国漁船の過剰漁獲が多い。
  • 外国漁船の存在は影響の一部だが、根本解決には国際的かつ科学的資源管理が必要。
  • 「中国の数字は信用できない」という説も、実績が資源枠に影響するため一概に言えない。

これらが日本の魚が獲れないことに関する「外国漁船が原因」説の真実です。

 

 

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