中国の軍事的台頭や北朝鮮のミサイル開発、ロシアの動向などが背景
日米同盟の新時代へ 在日米軍と自衛隊「統合作戦司令部協力チーム」設立
2024年3月、自衛隊は陸・海・空の全自衛隊を一元的に指揮する「統合作戦司令部(JOC, Joint Operations Command)」を新設しました。この新司令部の発足は、米軍との調整・連携強化を主な目的の一つとしています。
これに合わせて、在日米軍内に「自衛隊統合作戦司令部協力チーム(JCT, Joint Operations Command Cooperation Team)」が設置されました。JCTは、日米両軍の情報共有や共同作戦の調整を飛躍的に向上させる役割を担い、インド太平洋地域の安全保障環境における抑止力と即応力の強化が期待されています。
在日米軍兼第5空軍司令官のスティーブン・ジョスト中将は、「同盟の推進: 在日米軍と自衛隊がインド太平洋安全保障の未来を変える」と題した朝日新聞への寄稿で、日米同盟の現代化と、在日米軍の役割が単なる駐留部隊から、同盟全体の運用を調整・統括する司令部機能へ進化していることを強調しました。
また、JCTの活動は災害救援や人道支援など非戦闘分野にも拡大しており、多様な任務に対応できる柔軟性を持つことも特徴です。
この動きは、中国の軍事的台頭や北朝鮮のミサイル開発、ロシアの動向など、厳しさを増す日本周辺の安全保障環境を背景に、日米同盟の新時代の到来と地域安定への両国の決意を示すものとなっています。
なお、自衛隊の指揮権は日本側にあり、米軍の直接指揮下に入るわけではありませんが、両軍の「作戦及び能力のシームレスな統合」が進められており、今後も一体化が加速する見通しです。
元自衛官×防災士 そこにあるモノでなんとかする! 小野寺流サバイバル
概要
- 元自衛官で防災士、芸人としても活動する小野寺耕平が、自身の経験と知識をもとに「その場にあるモノを活用して生き抜く」ためのサバイバル術や防災の知恵をまとめたエッセイです。
本書の特徴は以下の通りです。
- 著者の多彩な視点
小野寺耕平は元自衛官、現役予備自衛官、防災士、アウトドア愛好家という多面的な立場から、実践的かつ現実的なサバイバル術を紹介しています。 - 南三陸での原体験
著者は宮城県南三陸町出身で、林業・漁業・農業が身近な里山で育った経験や、東日本大震災で被災した故郷への思いも随所に盛り込まれています。 - YouTubeチャンネルとの連動
25万人以上の登録者を持つ人気YouTubeチャンネル「トッカグンの東京サバイバル」で発信しているノウハウや実験も書籍に反映されています。
目次・内容例
- サバイバルとアウトドア:その場にあるモノでなんとかする精神、プロセスより結果重視
- 南三陸でのサバイバルライフと家族の日常
- 野外道具の解説(例:兵式飯盒の使い方など)
- サバイバル飯のレシピや現代材料での再現
- 追記として兄弟との破天荒な日々のエピソード
- 実用的な知恵・工夫
例として、カップラーメンや袋麺を水だけで食べる方法、サラダ油とティッシュで作る簡易ランプ、ジップロックやラップの活用術など、防災やアウトドアに役立つテクニックが多数紹介されています。 - 防災の本質に迫る内容
「水と体温を保つことが最優先」「水がなければ4日で命を落とすが、食料は数週間なくても生きられる」「低体温症は数時間で命に関わる」など、サバイバルの基本的な考え方も解説されています。
キャンプやアウトドア、防災の入門書としてだけでなく、著者の人生観や被災地への思いも伝わるエッセイとしても楽しめます。