顕正会 勧誘ノルマもお布施もある

顕正会とは

  • **冨士大石寺顕正会(けんしょうかい)**は、日本の仏教系新興宗教団体で、法華経・日蓮系に属します。本部は埼玉県さいたま市大宮区寿能町にあり、日本各地に会館を持っています。公称会員数は約260万人とされていますが、実数には諸説あります。

歴史と沿革

  • 1942年頃、浅井甚兵衛が「東京妙信講」を結成したのが前身です。
  • 1957年、「妙信講」として日蓮正宗の信徒団体となりました。
  • 1974年、日蓮正宗や創価学会との教義上の対立から、日蓮正宗から解散処分を受け、独立した団体となります。
  • 1982年に「日蓮正宗顕正会」、1996年に「冨士大石寺顕正会」と改称し、宗教法人格を取得しました。

教義と特徴

  • 鎌倉時代の僧・日蓮を本仏と仰ぎ、法華経を釈迦の真実の教えと位置づけています。
  • 末法の世では、日蓮大聖人の仏法(三大秘法)のみが個人の幸福と国家の安泰をもたらすと主張します。
  • 他の仏教系宗教や日蓮系宗教を「邪教」とみなしている点が特徴です。
  • 日蓮大聖人の遺命である「国立戒壇建立」を究極の目標としています。

組織と活動

  • 本部会館で毎月末に総幹部会を開き、活動内容や会員の体験談を発表し、動画配信も行っています。
  • 会員による強引な勧誘や傷害事件などが報道され、教団施設への家宅捜索が行われたこともあります。

代表者

  • 創設者は浅井甚兵衛、その後は浅井昭衛が長く代表を務め、2023年10月に死去。現在は浅井城衛が二代目会長です。

まとめ

  • 顕正会は、日蓮正宗から分かれた独立系の仏教団体で、日蓮の教えを厳格に守り、国立戒壇建立を目指して活動しています。他の仏教団体や日蓮系団体と対立する姿勢が強く、社会的にも注目される存在です。

顕正会には組織全体としての勧誘目標(ノルマ)が存在

ノルマはある?

顕正会には組織全体としての勧誘目標(ノルマ)が存在し、これを「誓願」と呼んでいます。これは年間の目標数値を各月や各組織に割り振ったもので、実質的にトップダウンで課されるノルマといえます。

会員はこのノルマ達成のために折伏(勧誘活動)を強く求められ、幹部から「今週の折伏予定は何件か」と進捗を聞かれることもあります。特に「法戦」と呼ばれる勧誘強化期間には、厳しいノルマが課されることが報告されています。

一方で、顕正会の公式や現役会員の説明では「ノルマはない」とされることもありますが、実際には上層部からの請願や目標達成の圧力が存在し、これがノルマのように機能しているとの指摘が多いです。

また、ノルマ未達成の場合や勧誘が遅れている場合、会員や末寺住職が本山に呼び出されて指導や叱責を受けることもあり、精神的なプレッシャーがかかることもあります。

まとめると、顕正会には公式には「ノルマはない」とされるものの、実態としては組織的な勧誘目標(ノルマ)が存在し、会員にはそれを達成するよう強いられるケースが多いと言えます。

お布施はある

顕正会には「会費」は公式には存在しませんが、実質的なお布施や金銭的な負担が複数あります。

年末には「広布御供養(こうふごくよう)」という名目で、1万円から8万円程度の金額を会員に求められる行事があります。

また、5月には機関紙「顕正新聞」の購読推進があり、年間購読料(1口8,500円)を複数口分負担するよう求められる場合があります。

勧誘時には「お金はかからない」と説明されることが多いですが、実際にはこれらの出費があり、幹部には集金のノルマも課せられています。

役職が上がるほど、ノルマ達成のために自分や他人の分まで負担するケースも報告されています。

このように、顕正会には公式な「会費」はなくても、実質的にお布施や金銭的な負担が存在します。

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