トランプは国連の舞台で「国境と主権を重視する国家中心主義」を訴えた

世界

 

2025年09月24日 トランプ氏「移民と気候変動対策が西側を破壊」 国連演説

この記事によると、トランプ米大統領は9月23日の国連総会で約1時間にわたって演説を行い、移民政策と気候変動対策を強く批判しました。両者を「二股の怪物」と呼び、西側社会を破壊する最大の脅威の一つだと位置づけました。

トランプ氏の発言は、従来からの主張に沿ったものであり、特に以下の点が注目されます。

  • 移民問題を、国家の統合や社会秩序を脅かす要因と位置づけ、国境管理の強化を正当化。
  • 気候変動対策、特に再生可能エネルギーや制度的規制を「西側の産業や生活コストを押し上げる負担」として否定的に評価。
  • 風力発電の無駄や戦争など、幅広いテーマに批判を展開しつつも、主眼は「移民と気候変動政策」を西側の衰退の根源とする点に置いた。
  • 「国連が存在する目的はなにか」と問いかけ、国際機構の正当性自体にも疑義を示した。

トランプ氏は国連という国際協調の舞台で、逆に「国境と主権を重視する国家中心主義」を改めて訴えた演説を行ったと言えます。

 

 

各国メディアや専門家の反応は大きく分かれている

トランプ大統領の今回の国連総会演説について、各国メディアや専門家の反応は大きく分かれています。

アメリカ国内の反応

  1. 保守派メディア(FOXニュースなど)
    トランプ氏の演説を「率直で現実的」と評価。特に移民問題で「国境を守ることが国家の基本」という主張を歓迎しました。気候変動対策に懐疑的な層も「無駄な政策に金を浪費するべきではない」と支持。
  2. リベラル系メディア(CNN、ニューヨーク・タイムズなど)
    「国際舞台での孤立主義」「科学を無視した危険な姿勢」と批判。特に気候変動問題を軽視した点を強調し、「西側同盟の分断を招く」と懸念を表しました。

欧州の反応

  1. EU主要国(ドイツ、フランス)
    演説は「協調の精神に反する」と否定的。特に気候変動対策を攻撃したことは、欧州の環境政策と真っ向から対立しているため、反発が強いです。
  2. 移民負担を抱える国(イタリア、ギリシャ)
    一部では移民問題の危機感共有に理解を示す声もありましたが、演説全体としては「扇動的」との批判が優勢。

国連内の反応

  1. 国連事務総長は名指しの反論は避けたものの、「多国間協力がかつてないほど必要」と述べ、間接的に牽制。
  2. 他の加盟国代表からは「国連は存在意義を失っていない」「地球規模の脅威に対して共同行動が不可欠」と強調する発言が続きました。

評価の特徴

  1. 支持層には「本音を語った指導者」と受け止められ、国内政治的にはプラスとなる可能性。
  2. 国際社会では「アメリカの孤立主義の象徴」として懸念が広がり、とくに気候問題では欧州・途上国との対立が鮮明になりました。

この構図は、2020年代に入って続いている「米国内でのトランプ支持層と国際社会の反発」の対立図式を再現していると言えます。

アメリカの次期大統領選(2028年)を見据えると、この演説は国内支持層固めなのか、それとも外交戦略上の布石なのかが焦点になります。

 

 

最大の反発はドイツ、フランス、気候変動の影響を受けやすい島嶼国

今回のトランプ大統領による国連演説に対して、最も強い反発を示した地域は以下のとおりです。

欧州(特に西欧)

  • ドイツ、フランスを中心とするEU主要国は、気候変動対策を国策の柱にしているため、トランプ氏の「気候変動政策は西側を破壊する」という発言を真っ向から否定しました。
  • 欧州連合はすでにグリーンディールや再生可能エネルギー投資を進めており、この演説は「欧州モデルへの挑戦」と受け止められました。
  • 移民問題でも欧州は分裂しており、「移民流入の抑制」を訴える一部の国を除き、EU執行部は「人道的責任」を強調し、トランプの主張は「扇動的」と反発が集中しました。

国連加盟の途上国グループ

  • 気候変動の被害を直接受ける小島嶼国やアフリカ諸国が特に反発。「温暖化を否定し、先進国が責任を放棄する姿勢は許されない」と強い調子で反論しました。
  • これらの国々は国連での発言力を高めつつあり、トランプ氏の姿勢は「グローバル・サウス」との関係悪化を招いています。

カナダ

  • 伝統的に気候変動対策を重視する立場であり、アメリカの姿勢が北米の共同行動を乱すことに不満を表しています。

比較的反発が穏やかな地域

  • 中東の資源国は気候政策について欧州ほど強く批判せず、自国の化石燃料利益を背景に静観。
  • アジアでは日本や韓国は批判はするものの、米国との安全保障関係が強いためトーンはやや抑制的。中国は「あえて強く非難せず」、むしろ米国の孤立を外交的に利用する構えを見せています。

まとめると、最大の反発は欧州(特にEU主要国)と気候変動の影響を受けやすい途上国グループからであり、アジア・中東は相対的に様子見か戦略的静観の立場をとっています。

 

 

みいちゃんと山田さん 4
B0FQMDCJPR

 

 

 

コメント