2024年05月15日 中国は戦術核を持っているがロシアに比べると質量とも劣る
中国は現在、運用可能な核弾頭を約500発保有しており、その数は着実に増加しています。さらに2030年までには核弾頭数を1000発以上に倍増させる計画を持っていますが、この数はロシアやアメリカの保有数(各5000発以上)に比べるとまだ少ない状況です。
戦術核に関しては、中国はピンポイントで相手の中枢や軍事要所を狙う戦術核の運用を注視しているものの、大量の低出力核(戦術核)を保有し、それをロシア並みに広範に運用しているという明確な情報は少ないです。現在の中国の核戦力は、主に大陸間弾道ミサイル(ICBM)や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)などの戦略核ミサイルが中心であり、ロシアのような限定的かつ小規模の戦術核の運用態勢はまだ発展途上と言えます。
ただし、中国は戦術核の作戦運用を念頭に置いており、米国やロシアの核戦略を注視していることや、即応態勢の強化も進めているため、戦術核の整備が今後加速する可能性はあります。
まとめると、中国の核戦力は急速に増強しているものの、ロシアと同等の戦術核保有・運用態勢が既に整っているとは言い難い状況です。ただし将来的に同等レベルの戦術核能力を整備する可能性は十分にあると言えます。
戦術核と、核爆弾など他の核兵器との違い
戦術核兵器とは、戦場レベルや局地的な戦闘区域での使用を目的とした核兵器です。一般に射程が短く(米ソ間では射程500km以下と規定)、敵の軍事拠点や部隊に対して使用されることが想定されています。射程の短さと共に、爆発威力も比較的小規模であることが多いですが、これは必ずしも決定的な区別要素ではありません。例として核砲弾、短距離弾道ミサイル(SRBM)、航空機搭載の核爆弾、核地雷、核魚雷などが含まれます。
一方で戦略核兵器は、広範な射程(通常5500km以上)が特徴で、大陸間弾道ミサイル(ICBM)、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)、戦略爆撃機に搭載されます。戦略核の使用目的は敵国の本土や重要都市を攻撃し、国家全体に大きな打撃を与えることにあります。威力が非常に大きく、戦争自体の終結や国家の抑止力を狙ったものです。
区別の根本は「何を攻撃するのか」と「どの範囲で使用されるか」にあります。たとえ威力の小さな核弾頭でも、敵国本土の都市を標的に使われれば戦略核とされ、反対に大きな核爆弾でも戦場で局地的に使われれば戦術核とみなされます。したがって、射程や威力だけでなく、使用目的と作戦範囲で分類されるのが正確です。
まとめると、戦術核は局地戦で軍事目標を狙う短射程・比較的小威力の核兵器群であり、核爆弾(ここでは特に戦略核爆弾を指す場合が多い)は広範囲に大規模破壊をもたらすことを目標とした長射程・大威力の核兵器であると言えます。双方の区別は使用戦略や対象地域で定義されており、単純な爆発力やサイズでは必ずしも明確に区別されません。
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