カリ肥料は農業に不可欠 貿易戦争において有力な「武器」

世界

日本は鶏糞で代用

日本の肥料の三要素である窒素、リン酸、カリはほぼ全て輸入に頼っており、自給率は非常に低いのが現状です。鶏糞はこれらの成分を含む有機質肥料の一つで、窒素2〜4%、リン酸4〜6%、カリ2〜4%程度含み、肥料効果が高いとされています。ただし、鶏糞を代用する場合は成分バランスに注意が必要で、特にリン酸の過剰蓄積やカルシウム含有による土壌の影響を考慮し、施用量を土壌検査に基づいて適切に調整することが重要です。鶏糞は速効性の窒素も含むため、肥料焼けに注意しながら使う必要があります。したがって、鶏糞は輸入肥料の一部代替にはなりますが、完全に代用するには成分調整や土壌管理が不可欠です。

 

 

2025年11月09日 ブラジル、アマゾンで「貿易戦争の武器」開発中

ブラジルはアマゾンの熱帯雨林において、約25億ドルを投じてカリ肥料(ポタッシュ)を採掘する大規模な鉱山開発を進めています。この鉱山はブラジルのカリ需要の約5分の1を供給する計画で、農業輸出の拡大や先住民の経済的安定にとって重要な役割を担うとされています。カリ肥料は農業に不可欠な資源であるため、貿易戦争において有力な「武器」として位置づけられており、これによりブラジルは中南米最大の経済を支える大きな課題を担うことになると報じられています。

 

 

ブラジルのカリ鉱山計画の環境影響は何か

ブラジルのアマゾンでのカリ鉱山計画は環境面でいくつかの懸念を引き起こしています。鉱山開発は大規模な森林伐採や生態系破壊を伴うため、アマゾン熱帯雨林の生物多様性に悪影響を与える恐れがあります。さらに、ブラジルでは過去に鉱山の廃棄物ダムの決壊事故が起きており(例えば2019年のブルマディーニョ廃滓ダム事故)、環境汚染や周辺住民への被害というリスクも指摘されています。また、先住民の居住地と鉱業開発の衝突も問題視されており、先住民の土地での採掘を可能にする動きは社会的な紛争につながることがあります。これらの要素から、鉱山計画は温暖化や生物多様性危機の問題と直結し、持続可能な開発との均衡が非常に難しい課題となっています。​

一方で、鉱山開発に関わる環境影響評価や保護措置の強化、環境規制の遵守といった対策も議論されていますが、過去の事故例から実効性や監督体制に対する懸念は依然残っています。

 

 

窒素の生産国ランキング

  1. 中国:約5671.7万トン
  2. インド:約1703.9万トン
  3. ロシア:約1664.5万トン
  4. アメリカ:約1479.0万トン
  5. インドネシア:約674.1万トン
  6. イラン:約545.2万トン
  7. サウジアラビア:約535.2万トン
  8. エジプト:約513.0万トン
  9. カナダ(具体数不明)
  10. ウクライナ:約446.5万トン

リン酸の生産国ランキング

  1. 中国(約10,500万トン)
  2. モロッコ(約3,300万トン)
  3. アメリカ(具体量非公開)
  4. ロシア(具体量非公開)
  5. ヨルダン、サウジアラビア、ブラジル、エジプトなどが続きます

カリの生産国ランキング

  1. カナダ(約1346万トン)
  2. ロシア
  3. ベラルーシ

 

 

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