中国企業の規模は世界トップクラスですが、利益率の低さや体制依存、政府の影響力の強さが構造的な弱点

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競争力の面でアメリカ企業に劣る

中国企業は巨大でも強くない フォーチュン500が示す構造的弱点

2025年の「フォーチュン・グローバル500」ランキングによると、中国(香港含む)は124社がランクインし、アメリカに次いで世界第2位の企業数を誇っていますが、利益面では大きな課題があります。中国企業の多く(約70%程度)が国有企業であり、売上高は大きいものの利益率が低く、アメリカ企業の平均利益の半分以下にとどまっています。アメリカ企業の上位企業は非常に高い利益率を示し、全体の利益の大半を占めています。一方で、中国国有銀行は高利益を上げているものの、不動産や政府債務との関係でシステムリスクも指摘されています。民間企業では、テンセントや拼多多、京東集団、BYDなどが技術革新やグローバル展開で成長しているものの、政策の不透明さや共産党の監視下という制約が依然として存在します。こうした構造的な弱さが、中国企業の「巨大さ」にもかかわらず「強さ」を欠く背景とされています。

まとめると、中国企業の規模は世界トップクラスですが、利益率の低さや体制依存、政府の影響力の強さが構造的な弱点となっており、持続可能な競争力の面でアメリカ企業に劣る状況が浮き彫りになっています。

 

 

補助金政策により、国内市場での優位を確立しつつ海外市場でも支配的地位へと成長中

2025年の中国新エネルギー車輸出先国別ランキング

  • 2025年の中国新エネルギー車(NEV)輸出先国別ランキング(2025年1~3月期のデータ)を以下に示します。

中国自動車(NEV含む)輸出先国別ランキング(2025年1~3月)

全自動車輸出台数上位国

  1. メキシコ:13万8,600台
  2. ロシア
  3. アラブ首長国連邦(UAE)
  4. サウジアラビア

特にオーストラリア、メキシコ、イスラエルへの輸出が活発。

新エネルギー車(NEV)の輸出上位3カ国

  1. ベルギー:6万4,600台
  2. メキシコ:4万8,800台
  3. ブラジル:3万5,200台

他にトルコやイスラエルなども高い需要を示している。

2024年のBEV乗用車輸出台数上位(参考)

  1. ベルギー(24万7,788台、前年比41.2%増)
  2. 英国(10万3,155台、減少)
  3. オーストラリア(6万4,623台、減少)

また、インドネシア(約4倍増)、メキシコ、シンガポール(約3倍増)、UAE、ブラジル(約2倍増)などへの輸出増が顕著。

これらのデータからは、主要なNEV輸出先はヨーロッパ(特にベルギー)、北米近隣のメキシコ、中南米や新興市場ブラジル、さらに中東のUAEやトルコ、イスラエルも重要な輸出先国であることが分かります。全体の輸出台数ではメキシコやロシア、UAEの順位も高いです。

このランキングは最新の2025年初頭の動向を反映しており、中国のNEV輸出がグローバルに広範な市場で急速に拡大していることを示しています。特にベルギーは輸出台数のトップであり、欧州市場での存在感が強いことが見て取れます。

 

 

中国EV グローバル市場に殺到 北京は自動車を輸出戦略の柱に

中国は自動車産業の輸出戦略の柱として、新エネルギー車(NEV、バッテリー式電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池車を含む)の輸出を急速に拡大している。2025年上半期の中国からの自動車輸出台数は約308万台で前年同期比10.4%増、そのうちNEVは106万台に達し2024年同期比75.2%増と大幅に伸びている。これは北京が推進する自動車産業の電動化と輸出構造の高度化を狙った長期戦略の一環とされる。

中国政府はこれらのEVメーカーに対して大規模な補助金を提供し、製造業者への直接支払いで価格競争力を強化している。この補助金政策により、国内市場での優位を確立しつつ海外市場でも支配的地位へと成長中だ。特にBYDはNEV分野のリーダーで、2024年には国内市場シェアが34.1%に達し、欧州市場への展開も加速している。

欧州市場では、中国製PHEVが補助の対象となり、高級車市場でも存在感を増しているが、一方でEUは競争公正の観点から中国EVに17~35%の追加関税を課す措置を始めている。

一方、アメリカ市場は事情が異なり、米政府は中国EVに対し25%から最大100%の高い関税を課し、現地生産や販売網もなく参入は非常に困難な状況だ。これによりBYDは短期的に米市場参入を控えている。また、関税と規制に加え米消費者のブランド信頼性の問題もあり、中国メーカーの米国でのシェア拡大は限定的である。

総じて、中国は政府補助金や政策支援を背景にNEVの技術力とコスト競争力を強化し、欧州を中心にグローバル市場で存在感を拡大しているものの、米市場では関税障壁や市場環境により制約を受けている。北京は自動車を輸出産業の重要な柱として位置づけ、NEVの海外展開を戦略的に推進している。

主要ポイント:

  • 2025年上半期のNEV輸出台数は前年同期比75.2%増の106万台。
  • 政府補助は製造業者へ直接支給し競争力を強化。
  • BYDが国内シェア34.1%、欧州販売急拡大。
  • EUは追加関税を課すが、PHEVは規制対象外で、これを中国メーカーが活用。
  • 米国は強い関税と規制で中国EVの参入を事実上阻止。
  • 北京の長期戦略として電動化の流れを活用し、輸出構造の高度化を進めている。

このように、中国EV産業は政府支援を背景にグローバル市場で急成長を遂げており、欧州での成功が目立つ一方で、政治的・規制的要因が厳しい米国市場は現状参入が難しい状況が続いている。

 

 

言ってはいけない 残酷すぎる真実

  • 外見や性格が遺伝するように全ての能力は遺伝する
  • この残酷なファクトを受け入れた上でどう生きるかを考えよう

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人間の社会や心理、経済の現実を鋭く分析し、多くの人が避けて通る「見たくない事実」を明らかにする内容です。

本書は、日本人の価値観や社会構造に対する独自の視点から、遺伝や環境、経済格差、教育、幸福といったテーマを扱っています。特に、人間の知能や性格、成功には遺伝的要素が大きいことや、経済的不平等が避けがたい現実であることを提示し、そのために社会で語られにくい「言いにくい真実」を取り上げています。

橘玲は、感情論や理想論を排し、科学的データや心理学、行動経済学の研究をもとに、私たちの社会や自分自身を客観的に見つめ直すことを促しています。これにより、現実を直視し、より現実的な人生設計や社会のあり方を考えるヒントを与える内容となっています。

全体として、人が触れにくい残酷な現実や社会の構造的な問題を率直に伝えつつ、それを理解することの重要性を説いている一冊です。

 

 

全ての能力が遺伝すると考えるのが自然

  • 身長も体重も遺伝する
  • 知能も遺伝する
  • 依存症も遺伝する
  • 精神疾患も遺伝する
  • 犯罪も遺伝する

 

 

 

 

 

 

 

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