オーストラリア産の「オーパス」というコメ

オージーオーパスというコメとは

  • オージーオーパス(正式名称:オーパス/OPUS)は、業務スーパーなどで販売されているオーストラリア産のお米です。特徴や評価は以下の通りです。

特徴

  • 品種の由来・・・オーパスは、オーストラリアの外国米(BOGAN)と日本のコシヒカリを掛け合わせた品種です。母系が海外米、父系が日本米という「ハーフ」のような存在で、完全な外国米ではありません。
  • 見た目と粒の大きさ・・・見た目は日本米とほとんど区別がつきませんが、やや小粒で、日本米特有のつやは少なめです。
  • 炊き上がり・・・炊き上がりはややパサつきがあり、日本米よりも甘みが少なく、香りも控えめという声があります。

味や食感の評価

  • 「外食でよく出てくるお米っぽい」「まずくはないが、日本米ほどの甘みや旨みは感じにくい」といった感想が多いです。
  • 特に米の味や香りにこだわる人には物足りなく感じることもある一方、外食チェーン店のご飯が気にならない人には十分食べられるレベルです。
  • 味付きのおかずと一緒に食べると、違和感はあまり感じないという意見もあります。

価格

  • 10kgで2,500円前後と、国産米(コシヒカリやササニシキなど)に比べて非常に安価です。

総評

  • コストパフォーマンスを重視する人や、外食チェーンで出てくるご飯が気にならない人にはおすすめできます。
  • 一方で、米本来の甘みや粘り、香りを重視する人には向かない可能性があります。
  • 業務用や大家族、節約志向の家庭でよく選ばれているお米です。

「オーパスは賛否が分かれる外国米であることは付け加えておきます。」

まとめ

  • オージーオーパスは、安価で手に入りやすいオーストラリア産のブレンド米で、コシヒカリの特徴を一部残しつつも、全体的にはあっさり・さっぱりとした味わいが特徴です。価格重視で日本米に強いこだわりがなければ、十分選択肢に入るお米です。

今でも10kgで約2,500円で売っているのかしら?

どこで買える?

オージーオーパス(オーストラリア産の「オーパス」)は、主に業務スーパーで購入可能です。10kgで約2,500円という破格の価格で販売されています。他の一般的なスーパーでの取り扱いは少ないため、業務スーパーが主な購入場所となります。

食料自給率100%を目ざさない国に未来はない
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概要と主張

  • 浅川芳裕著『日本は世界5位の農業大国 大嘘だらけの食料自給率』は、日本の食料自給率や農業の実態に関する一般的な認識に異議を唱える書籍です。著者は「日本の農業は弱い」「食料自給率が低く危機的だ」という通説は誤りであり、農林水産省が意図的に危機感を煽っていると主張します。

主な論点

  • 日本の農業生産額は約8兆円で、アメリカに次ぐ先進国第2位、世界でも5位の規模である。
  • ねぎ生産は世界1位、キャベツ5位、コメ10位など、品目によっては世界トップクラス。
  • 7%の大規模・優良農家が全農産物の60%を生産しており、農業の競争力は高い。
  • 「カロリーベースの食料自給率」を用いるのは日本特有であり、他国と単純比較するのはミスリードだと指摘。
  • 農水省は自給率を低く見せ、国民に危機感を持たせることで政策予算を確保しようとしていると批判している。

食料自給率の現実

日本の食料自給率(カロリーベース)

  • 2023年度の日本の食料自給率(カロリーベース)は38%で、目標の45%には届いていません。
  • 生産額ベースで見ると2023年度は61%で、こちらも目標値(69%)を下回っています。
  • 米の自給率は97%と高いものの、小麦12%、大豆6%、牛肉36%など、品目ごとに大きな差があります。
  • 飼料自給率は25~27%程度で、畜産業の多くは輸入飼料に依存しています。

国際比較と評価

  • 日本の農業生産額は確かに世界上位ですが、食料自給率が低いのは輸入依存が大きいためです。
  • カロリーベースの自給率は、主食用穀物の自給が低いことや、畜産飼料の多くを輸入に頼ることが主因です。
  • 一方で、農産物の品質や一部品目の生産量では世界的にも高い評価を受けています。

まとめ

  • 浅川芳裕氏は「日本の農業は世界5位の大国であり、食料自給率の低さばかりが強調されるのは誤り」と主張しています。
  • 実際、日本の農業生産額は高く、品目によっては世界トップクラスです。
  • ただし、カロリーベースの自給率が低いのは事実であり、多くの食料や飼料を輸入に頼っている現状も否定できません。
  • 「食料自給率」の定義や使い方によって、日本農業の評価は大きく変わるため、複数の指標で総合的に判断する必要があります。

「カロリーベースの自給率を使うのは世界でも日本だけ。予算ぶん捕りのための農水省の陰謀だった。日本農業は世界5位だ!」(出版社内容紹介より)

  • このように、本書は「危機」だけでなく、実態に即した多角的な農業評価を呼びかける内容となっています。

7%の大規模・優良農家が全農産物の60%を生産

概要

  • 「日本の農業において、全農家のうち7%にあたる大規模・優良農家が、全農産物の60%を生産している」という指摘は、農業の生産構造の偏りを示すものです。

出典・根拠

  • 浅川芳裕著『日本は世界5位の農業大国 大嘘だらけの食料自給率』では、「7%の超優良農家が全農産物の60%を産出」と明記されています。
  • 農業センサス(2015年)などのデータでも、売上高が1000万円以上の農家は全体の1割未満ながら、農業GDPの71%を担っているとされ、さらに売上高3000万円以上の農家は2.6%で46%を創出しているという指摘もあります。このように、ごく一部の大規模・優良農家が日本の農業生産の大部分を担っていることが確認できます。

背景

  • 日本の農家の大多数(約84%)は売上500万円以下の小規模農家であり、これらが生み出す農業GDPは全体の16.7%程度にとどまります。
  • 一方で、規模拡大や法人経営化が進む大規模農家は、効率的な生産体制を構築し、全体の生産量・生産額の大部分を占めるようになっています。

まとめ

  • この「7%の農家が60%を生産」という構図は、農業経営の大規模化・集約化が進む現状を端的に表しています。農業政策や食料自給率の議論においても、こうした生産構造の偏りが重要な論点となっています。

「カロリーベースの食料自給率」を用いるのは日本特有

日本のカロリーベース自給率の特徴

  • 日本では「カロリーベースの食料自給率」が強調されており、国民一人一日当たりの国産供給熱量を基準にして算出しています。
  • この計算方法は、野菜や果物のような低カロリーの農産物が自給率にほとんど寄与しない一方、畜産物も輸入飼料を使っている場合は国産と見なされず、数値が低く出やすいという特徴があります。

国際的な位置づけ

  • 世界的には「生産額ベース」の自給率が主流であり、主要先進国の多くはこの方法を採用しています。
  • カロリーベースの自給率を公表している国は、日本のほかに韓国や台湾など一部に限られており、国際標準ではありません。
  • FAO(国連食糧農業機関)や一部の欧州諸国(スイス、ノルウェーなど)もカロリーベースの数値を出しているとされていますが、その計算方法は日本とは異なり、日本ほど重視されていません。

日本独自の傾向

  • 「カロリーベース自給率」という指標に強くこだわり、政策目標や世論喚起の中心に据えているのは日本特有の現象です。
  • 他国では生産額ベースや重量ベースが主流で、カロリーベースはあくまで参考値にとどまるか、ほとんど使われていません。

「カロリーベース自給率というのは、日本が発明した計算方法で、世界でこんな奇妙な計算方法を採用している国は一つもない。」

まとめ

  • カロリーベースの食料自給率を政策指標や社会的議論の中心に据えているのは、ほぼ日本だけであり、これは日本特有の現象といえます。他国では生産額ベースや重量ベースが一般的で、カロリーベースは国際的な標準ではありません。

2023年度の

日本の食料自給率 生産額ベースは61% カロリーベースは38%

生産額ベースの日本の食料自給率

最新の数値

  • 2023年度の日本の食料自給率(生産額ベース)は61%です。
  • この数値は前年度(2022年度)の58%から3ポイント上昇しましたが、依然として政府目標の75%(2030年度目標)には遠い状況です。

カロリーベースとの比較

  • 日本の食料自給率は、カロリーベースでは38%と、主要先進国の中でも最低水準です。
  • 生産額ベースはカロリーベースよりも高い値となっており、これは野菜や果実、畜産物など経済価値の高い品目が多く含まれるためです。

生産額ベースの算出方法

  • 生産額ベースの食料自給率は「国内の食料生産額 ÷ 国内の消費仕向量 × 100」で算出します。

国際比較

  • 生産額ベースで見ると、日本は他の先進国と比較しても極端に低いわけではありませんが、カナダやオーストラリア(120%超)、アメリカ(90%超)、フランス(80%超)に比べるとやや低い水準です。

まとめ

  • 日本の生産額ベースの食料自給率は2023年度で61%と、カロリーベースより高いものの、政府目標には届いていません。