ロシアの新規ガスパイプライン「シベリアの力2」構想、中国の関心が復活か
ロシアの新規天然ガスパイプライン「シベリアの力2」構想について、最近中国が再度強い関心を示しています。このパイプラインはロシア西シベリアのヤマル半島から中国まで約2,600kmに及ぶ大規模なもので、長年計画が難航してきましたが、直近の地政学的な動きを受けて建設の機運が高まっています。
中国がこの構想に再び注目する背景には、中東からのエネルギー供給の信頼性に対する懸念があります。中国は液化天然ガス(LNG)の約3割をカタールやUAEなど中東から輸入しており、原油ではイランへの依存度が高く、今年上半期だけでも日量約140万バレルのイラン産原油を輸入しています。これはイランの原油輸出のおよそ9割に相当します。そのため、中東情勢の不安定さが中国にとって重大なリスクになっています。
イスラエルと米国によるイランへの軍事作戦の中で、イランがホルムズ海峡の封鎖を示唆するなど、一段と不安定化する中東地域からの輸送リスクを警戒し、中国は陸上パイプラインによる安定供給への切り替えを模索しています。専門家の見解では、「安定した陸上パイプラインからの供給は、中国にとって地政学的な利益となり、ロシアもまた恩恵を受ける」と指摘されています。
ただし、この「シベリアの力2」がロシア経済の現状を直ちに大きく改善するとは限らないとの見方も出ています。
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