岐阜大学の森脇久隆学長は、獣医学研究科の学生たちを学長室でねぎらった


こういうことはもっと知られるべき。学生も自衛隊員も本当に大変だったろう。

編集手帳

岐阜大学の森脇久隆学長は、獣医学研究科の学生たちを学長室でねぎらった。県内に端を発する豚コレラで12人が豚の処分に従事した。学生たちは「意義のある作業だった」「勉強になった」と語ったが、その表情は硬かったという

豚の処分には一頭一頭注射をする。これは獣医師にしかできない。病気の拡大を防ぐためとはいえ、発症もしていない豚を手にかけるつらさは想像も及ばない。しかも8時間3交代の夜通し作業は4日もかかった

豚舎で豚を追い込み、押さえるのは自衛隊の役割だ。母豚の巨体を押さえ込めば愛らしい子豚たちが集まってくることもある。豚の悲鳴を聞く精神的な負担は大きく、隊員にはカウンセリング係も同行する。アンケートで心の変調に目を配る

豚コレラは中部、近畿に拡大し、いまだ終息しない。処分対象の豚は既に、五つの府県で約4万頭に迫っている

産業動物獣医師や公務員獣医師は、全国的に足りない。岐阜大では、獣医師資格のある教員16人も協力した。悲しい経験をした学生たちから、防疫研究者や家畜の獣医師となって、伝染病を防ぐ人材が出てほしい。

2019.2.18