シャオミのEV「SU7」 重大事故やオプション部品の虚偽広告疑惑 品質や説明責任をめぐる問題が相次いで発生 消費者の信頼が大きく損なわれている

記事の要点まとめ

中国のスマートフォン大手シャオミ(小米)は、同社が新たに参入した電気自動車(EV)市場で「SU7」シリーズを展開していますが、相次ぐトラブルによって信頼を大きく損なっています。

主な内容は以下の通りです。

  • 2025年3月、シャオミ製EV「SU7」がスマート運転機能を使用中に高速道路で中央分離帯に衝突・炎上し、女子大学生3人が死亡する重大事故が発生しました。この事故以降、現場付近の高速道路には「スマート運転は禁止」と明示する電子掲示板が設置されるなど、社会的な影響が広がっています。
  • 5月4日、シャオミは公式サイトの「SU7」新車予約ページで「スマート運転」という表記を「運転支援」へと変更しましたが、「責任逃れのためのすり替えではないか」と批判が噴出しています。
  • 新たな問題として、最上位モデル「SU7 Ultra」(約1100万円)のオプション部品である「カーボンファイバー製ダブルダクトフロントボンネット」(約80万円の追加料金)が“虚偽広告”であったことが発覚しました。宣伝では冷却効果や空気抵抗の軽減を謳っていましたが、実際には風が通らず、内部構造も通常モデルと同じで、ダミー(見せかけ)であることが判明しました。
  • この件で購入者の怒りが高まり、一部は弁護士を雇って法的措置を準備、300人超の購入者が集団で返品を求める事態に発展しています。シャオミは「説明が不十分だった」と謝罪し、補償案を提示していますが、多くの購入者は納得しておらず、法的措置も辞さない姿勢です。
  • 記事は「一度落ちた信頼は、簡単には戻らない」とし、誠実な姿勢こそが消費者の信頼回復につながると締めくくっています。

まとめ

シャオミのEV「SU7」シリーズは、重大事故やオプション部品の虚偽広告疑惑など、品質や説明責任をめぐる問題が相次いで発生し、消費者の信頼が大きく損なわれています。特に高額オプションが“ダミー”であったことに対し、多数の購入者が集団で返品や法的措置を求める事態となっており、シャオミの対応が今後の信頼回復の鍵となります。

「安くない追加料金をとっておきながら、ただのダミーだった」 中国・シャオミ自動車

by 李凌

「安くない追加料金をとっておきながら、ただのダミーだった」虚偽広告疑惑で揺れる小米自動車

シャオミ「SU7 Ultra」カーボンフード虚偽広告疑惑の概要

中国のスマートフォン大手シャオミ(小米)が発売した電気自動車「SU7 Ultra」の高額オプション「カーボンファイバー製ダブルダクトフロントボンネット」をめぐり、虚偽広告疑惑が大きな騒動となっています。

問題の経緯と内容

  • シャオミは「カーボンファイバー製ダブルダクトフロントボンネット」(追加料金:約80~85万円)について、「二つのエアチャンネルによる冷却効果や空気抵抗の軽減」といった性能向上を強調し、公式に宣伝していました。
  • しかし、納車された車両でオーナーが実際に通気性能を検証した結果、「風が通らず、ダクトは完全なダミー」「内部構造も通常モデルと同じ」であることが判明。
  • この事実に購入者からは「高額な追加料金を支払ったのに、ただの飾りだった」「信頼して買ったのに騙された」と怒りの声が噴出し、300人以上が集団で返品や注文キャンセルを求める事態に発展しています。
  • 一部のオーナーは弁護士を雇い、法的措置も視野に入れています。

シャオミ側の対応

  • シャオミは「説明が不十分だった」と公式に謝罪し、補償策として未納車の注文者にはアルミ製フードへの変更、既存オーナーには2万ポイント(約4万円相当)の付与を発表しましたが、多くの購入者は納得していません。

消費者・市場への影響

  • この騒動は、シャオミのEV事業に対する消費者の信頼を大きく損なう結果となっています。
  • 「見た目はスポーティだが、機能はただの飾り」「高額オプションとして納得感に欠ける」との批判が強まっており、新規参入メーカーの信頼構築の難しさを浮き彫りにしています。

「安くない追加料金をとっておきながら、ただのダミーだったなんて…信頼して買ったのに騙された」

まとめ

  • シャオミ「SU7 Ultra」のカーボンフードは、宣伝された冷却・空力効果が実際にはなく、ダミー構造だったことが判明。
  • 300人以上の購入者が集団で返品や法的措置を求め、シャオミは謝罪と補償策を発表したが、信頼回復には至っていません。
  • 今回の問題は、高額オプションの実態と新興EVメーカーの説明責任の重要性を示す事例となっています。