ドア・イン・ザ・フェイス フット・イン・ザ・ドア

ドア・イン・ザ・フェイスとは

  • Door in the Faceは、行動心理学や交渉術で用いられるテクニックの一つです。最初に相手が断るであろう大きな要求(過大な要求)を提示し、それを断られた後で本来受け入れてほしい小さな要求(本命の要求)を出すことで、承諾を得やすくする方法です。
  • この手法は「返報性の原理」を活用しています。最初の大きな要求を断った相手は、次に提示された小さな要求に対して「譲歩してもらった」と感じ、心理的に応じやすくなる傾向があります。

由来

  • 「ドア・イン・ザ・フェイス」という名称は、訪問販売員が家のドア越しに大きな要求をして断られ、まるで「顔の前でドアを閉められる」ような状況から来ています。

具体例

  • 営業で高額な商品を最初に提案し、断られた後で手頃な商品を勧める
  • ボランティア活動で「毎週参加してください」と頼み、断られた後で「では一度だけ参加しませんか?」と提案する

ドア・イン・ザ・フェイスの注意点

  • 最初の要求が大きすぎると相手に不快感を与えるため、現実的に断ることができ、かつ無理のない範囲で設定することが大切です。
  • 2つ目の要求は、最初の要求を断った直後に提示することで効果が高まります。
  • 同じ相手に繰り返し使うと、テクニックが見抜かれて逆効果になることがあります。

フット・イン・ザ・ドアとの違い

テクニック名 最初の要求 次の要求 心 理 的 効 果
ドア・イン・ザ・フェイス 大きな要求
(断らせる)
小さな要求
(本命)
譲歩されたと感じ応じやすくなる
フット・イン・ザ・ドア 小さな要求
(承諾させる)
大きな要求 一貫性の原理で応じやすくなる

まとめ

  • ドア・イン・ザ・フェイスは、最初に大きな要求を断らせてから本命の要求を通すことで、相手の心理的な譲歩や返報性を利用し、承諾を得やすくする交渉術です。営業や日常の交渉場面など、さまざまな場面で活用されています。

仕事の壁はすべて「心理学」が解決してくれる
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内容と特徴

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  • 対人関係、交渉、接客など、社内外のあらゆる場面で使える心理学的アプローチがまとめられており、実践的な内容が特徴です。

著者について

  • 大美賀直子氏は心理カウンセラー・作家であり、早稲田大学教育学部卒業後、心理学を学び始めました。
  • 公認心理師、精神保健福祉士、産業カウンセラーなどの国家資格を持ち、深層心理学から産業心理学まで幅広い理論を駆使した助言が高く評価されています。

目次例(抜粋)

  1. 交渉を有利に進める心理テクニック
  2. 相手にNOを伝える方法
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おすすめポイント

  • 具体的な心理テクニックが多数掲載されており、すぐに実践できる内容です。
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