2025年11月07日 42歳から不妊治療も5回の流産経て出産断念…日本は治療受ける人の4割が40歳以上
この記事は、日本における高齢での不妊治療の現状と課題を取り上げている。
名古屋の酒井みゆきさん(57)は、42歳から8年間の不妊治療を受け、5回妊娠したがすべて流産し、最終的に出産を断念した。彼女は「もっと若い頃から妊娠や出産について学んでいれば」と後悔を語る。
2023年には体外受精で約8万5千人の子どもが誕生しており、出生全体の約8人に1人を占める。しかし、治療を受けても結果が出ない人も多い。厚労省の資料によると、日本では不妊治療を受ける人のうち40歳以上が約4割で、海外に比べ高い割合だ。一般に35歳を超えると妊娠率は急激に下がる。
ニッセイ基礎研究所の乾研究員は、若いうちから妊娠や出産を含めた将来設計を考える教育の重要性を指摘する。
フランスでは不妊治療が社会保険で手厚く支援されており、人工授精6回、体外受精4回まで全額公費で負担される。年齢上限は45歳まで引き上げられ、未婚女性も対象。医療機関は公的機関がデータを収集・公表して信頼性を確保している。
一方、日本では2022年にようやく不妊治療の一部が保険適用となり、卵子凍結への助成を行う自治体も増えているが、各医療機関の成績開示は不十分。2023年の調査では治療経験者の7割が医療機関選びに迷ったと回答しており、成績公開の必要性が高まっている。また、企業の支援も進まず、不妊治療支援に取り組む企業は全体の約4分の1にとどまる。
東邦大学の片桐教授は、治療成績の公表を医療機関任せにせず、国が統一した基準で公的に管理・開示する仕組みづくりの重要性を訴えている。
結局、誰が悪いの?本人?煽ってきたマスコミ?上野千鶴子氏や田嶋陽子氏?
原因を「誰が悪い」と単純に断定するのは難しいが、いくつかの構造的要因が重なっている。
まず、個人(特に女性)の責任だけに帰すのは不公平だ。日本では長時間労働、出産や育児と両立しにくい職場環境、育児支援制度の脆弱さなどが続き、結果的に子どもを持つ選択が後回しになる社会構造がある。
次に、メディアが若い女性に対して「キャリア優先」や「自由な生き方」を過度に美化し、出産のリスクや年齢による妊孕能力の低下を十分に伝えてこなかった面もある。この情報の偏りは、本人の判断に影響を与えた可能性がある。
また、上野千鶴子氏や田嶋陽子氏といったフェミニスト論客が掲げた思想も、時代背景として無視できない。彼女らが主張した「女性の自立」「結婚や出産に縛られない生き方」は、社会的に必要な議論ではあったが、一方で政策的・社会的な出産支援整備が追いつかないまま広まり、結果的に「晩婚・晩産」を助長した側面もある。
つまり、
- 国家・企業の制度的支援の遅れ
- メディアと教育による出産リスクへの情報不足
- 社会運動が強調した価値観の一面化
- 個人レベルでの人生設計への過信
これらが複雑に絡み合い、「誰か一人が悪い」というより「社会全体の設計ミス」に近い問題といえる。

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