エマ・ワトソン「男に甲斐性なんていらない」

エマ・ワトソン「男性とは攻撃的・アグレッシブであるべき?」

エマ・ワトソンが国連で“男女平等”を訴えたスピーチ

「男性とはこうであるべき」「アグレッシブであるべき」というステレオタイプに囚われている

悪事を働いておいて「甲斐性」で正当化

借金の額は甲斐性がなければ出来ないもの。ある意味凄い。このお年になってもニュース性があるのもまた凄い。92才まで生き伝説を残してください。

要するに浮気は男の甲斐性なのですか?

甲斐性

  • 働きがあって頼もしい気性。かいがいしい性質。かいしょ。

甲斐

  1. 動詞の連用形や動作性の名詞などに付いて、その行為をした効果・効験の意を表す。「生き甲斐」「働き甲斐」
  2. 主として人間関係を表す名詞に付いて、その人間関係の効果を発揮する意を表す。…としてのよしみ。「友達甲斐」
  3. 打消しや希望の助動詞などに付いて、動作や状態の程度を表す。

何者にもなれない「中年おじさん」が苦しむ呪縛

「男らしさ」から逃れ“そこそこ”の人生を生きる

エリート会社員や起業家など華々しい男性にスポットライトが当たる一方で、特別な才能がなくお金持ちでもない中高年男性にとって、参考になる生き方のモデルは多くない。「弱さ」を抱えた男性の生き方を論じた杉田俊介氏の著書『男がつらい!  – 資本主義社会の「弱者男性」論』から一部抜粋してお届けしします。

■男性たちも依存先を拡げていこう

世の中高年男性たちは、職場と家族以外での人間関係を作るのが苦手で、地元や地域コミュニティなどにネットワークを持たない人も多い。経済的・精神的な困難に直面しても、助けてもらえる先が乏しかったり、そもそも誰かに助けてもらえると想定していなかったりする。

さらに男性は弱音を吐いてはいけないと思い込み、自身の弱さを認められず、他人や公的機関に助けを求められないまま、孤独をこじらせていく。こうした形での日本の中高年男性たちの孤独に対し、はたしてどんな実践的な処方箋が考えられるだろうか。

「男性も職場と家庭以外の帰属場所を持とう」という話になるが、そうするといまだに男性たちは、「早期退職し地方に移住して自給自足」とか「脱サラしてラーメン店を開業」とか「そば打ち」とか、極端でストイックなイメージに捉われやすいように思われる。

もちろんそれらの選択肢が悪いわけではない。しかし、そこにはイメージの貧しさがあり、偏りがあるのではないか。もう少し多様な選択肢があっていいし、ゆるやかなライフスタイルの変革があっていいだろう。

たとえば、身体に障害をもつ小児科医の熊谷晋一郎は、「自立とは依存先を増やすことである」と述べている。

だとするなら、月並みな意見だが、常日頃から仕事・家族以外にも複数の「依存先」を作り、ポジティブな意味でのタコ足配線を増やしていくことが必要になってくるのではないか。そうすることができたら、男性たちも、たとえ完全な形では人生の孤独を消しされなくても、孤独を徐々に緩和し、分散していくことができるのではないか。

恵まれている日本男性が「不幸に見える」根本原因

日本の男性たちが置かれた状況は大きく変化した

エリート会社員や起業家など華々しい男性にスポットライトが当たる一方で、特別な才能がなくお金持ちでもない中高年男性にとって、参考になる生き方のモデルは多くない。「弱さ」を抱えた男性の生き方を論じた杉田俊介氏の著書『男がつらい! – 資本主義社会の「弱者男性」論』から一部抜粋してお届けしします。
日本の男女格差はどの程度か?
少し引いた視点からみて、統計データなども参照して、そもそも日本の男女格差はどの程度のものなのかを見てみよう。そこから、日本の男性たちが置かれた状況を考えてみたい。

世界経済フォーラムによる「ジェンダーギャップ指数報告書」 (2021年版)によると、日本は世界156か国中120位。内閣府男女共同参画局の広報誌『共同参画』2021年5月号にも書かれているように、これは「先進国の中で最低レベル、アジア諸国の中で韓国や中国、ASEAN諸国より低い結果」である。

また同報告書ではジェンダー格差指数を「経済」「政治」「教育」「健康」という4つの分野に分けて示しているが、ざっくり確認すると、日本は女性の政治参加 (国会議員の男女比、閣僚の男女比など)が156か国中147位で非常に悪い。女性の公平な経済参加の機会もかなり低い値であり、順位は156か国中117位である。

教育分野は92位である。これも高いとは言えない。数値を見ると、日本の女性は初等教育の在学率、識字率は1位である。しかし高等教育の在学率は110位と、それに比べて (全体の平均値を上回っているものの)低い数値になる。ちなみに、先進国には「女性の方が大学進学率が低い」という国はほとんどなく、二年制の短大が多いことも日本に特有の問題のようだ。

総じて日本は、健康面や義務教育の男女平等という面では優れている。しかし女性の政治参加、雇用機会や労働環境の面では非常に大きなギャップがあり、また高等教育 (大学など)についても差別がある。そうした評価になりそうだ。

たとえば「女性の社会進出が進んだ」と漠然と考えられているかもしれないが、言うまでもなく女性の就職先は非正規雇用が多く、依然として女性の非正規比率は男性の2倍以上である (男性の賃金は平均して女性の約1.5倍。管理職ポストの9割は男性。国会議員の9割前後が男性、など)。