JICAと電通は似ている。「官→中核機関→再委託」という受発注

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政府側にとっては業務を丸ごと委託できるため管理が容易

JICA(国際協力機構)と電通に共通するのは、政府から大きな事業を受け、その予算や業務を下請けや関連団体に分配するハブ的な役割を担っている点です。政府側にとっては業務を丸ごと委託できるため管理が容易になりますが、その一方で以下のような弊害が生まれやすくなります。

共通構造

  • 大規模で複雑な案件を一括受託し、配下の業者や団体に再委託する。
  • 政府との長期的な関係により、受注先が固定化する。
  • 外部からの競争や監視が弱まりやすい。

発生しがちな問題

  • 利害関係が強まり、癒着構造が温存される。
  • 実務は多段階の下請け化で現場品質が低下する。
  • 政府側のチェック機能が形骸化し、成果よりも既存慣行の維持が優先される。
  • コスト増大や税金の非効率利用につながる。

JICAの場合は開発援助や国際協力事業、電通の場合は広告・イベント運営業務と分野は異なりますが、「官→中核機関→再委託」という受発注の枠組みとそこから派生する体質的な問題は類似しています。

 

 

2025年10月09日 寄付した「総額20万円超の高級VRグラス」「日本製工作機械」が放置され… JICAのエチオピア支援のひど過ぎる”実態

現地支援の実態と組織の問題点を詳しく追及している。内容は以下の通り。

「アフリカ・ホームタウン」事業撤回の経緯

  • JICAは2025年8月、日本政府主催のアフリカ開発会議(TICAD)で日本の4自治体を「ホームタウン」に認定し、アフリカ諸国との交流促進を発表した。しかしナイジェリアやタンザニアで「日本が都市を譲渡した」などの誤報が拡散し、SNSで移民への懸念が沸騰。国内でも抗議が殺到し、結果として事業は白紙撤回となった。JICAは「誤報と誤解による反応」と釈明したが、現実には名称選定などの軽率さが批判を招いたとされる。

エチオピア支援施設の低利用と税金の無駄

  • 記事の核心は、エチオピアの首都アディスアベバに建設された「TICAD産業人材育成センター(カイゼン・エクセレンス・センター、KEC)」の実態である。
    • 建設費:約29億円(日本政府無償資金協力)
    • 完成:2023年
    • 目標受講者数:年間5万人
  • ところが、現地の月間利用者は約1200〜1300人と予想を大幅に下回り、稼働率わずか3〜5%。利用の多くは研修ではなく、エチオピア政府関係者の会議利用にとどまるという。記事は「ほとんど使われない30億円の箱物」と批判している。

高額VRグラス寄付と放置された機械

  • さらに問題視されているのが、観光省への寄付品の扱い。
    • 寄付内容:VRグラス3台・総額約20万円
    • 現地職員月給:約7500円(日本円換算)
  • 寄付されたVRグラスには1本・7分の首都映像コンテンツしか入っておらず、「魅力がない」と不評で放置状態。操作方法も理解されず、このままでは使用されなくなる懸念があるという。
    また、JICAが寄贈した日本製の工作機械も埃をかぶったまま置かれ、現地では「壊れたらまた寄付してもらえばいい」との発言もあったと報じられている。

構造的な無責任体質

  • 記事は、JICAが日本の税金を原資に活動しながら、現地のニーズや維持支援を軽視して「やりっぱなし」の支援に終わっていると指摘。民間企業関係者やJICA内部の声を通じて、費用対効果が極めて低く評価されている実情を伝えた。

 

 

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