2025年10月07日 アニメはサブカルではなく世界的なメインカルチャーに。
2025年に公開された劇場版「鬼滅の刃 無限城編 第一章（猗窩座再来）」が世界興行収入で歴史的な大ヒットを記録し、ハリウッドの大作映画を超える現象をまとめたものです。
主な要点は以下のとおりです。
- 世界興行収入は約6億4,600万ドル（後に7億5,700万ドルに達したと報告）で、2025年の上位5本に入る記録的売上となった。
- これは「スーパーマン」（約6億1,100万ドル）や「F1」などのハリウッド作品を上回る。
- 制作費は約2,000万ドルと比較的低予算にもかかわらず、圧倒的な収益率を誇る。
- 「マーベル」や「DC」などのファンが不満を漏らし、一部のセレブ（マーロン・ウェイアンズなど）も冗談交じりに反応している。
- CrunchyrollのCEOによれば、「アニメはもはやニッチ文化ではなく、メインカルチャーになった」と述べている。
- 2010年代まで「アニメ＝マイナー文化」だった時代を「ダークエイジ」と呼び、それを乗り越えたファンが“OG（オリジナル世代）”として称えられている。
- 現在では飛行機内やNetflixなど一般的な環境で気軽にアニメが視聴でき、世界的な文化変化を象徴する出来事となっている。
- 公開当時、中国ではまだ未上映であり、今後の上映で興行収入が10億ドル（約1,500億円）に達する可能性があると予測されている。
この映像は、アニメがサブカルチャーから完全に世界的メインカルチャーへと進化した象徴として「鬼滅の刃」の成功を讃える内容になっています。
アメリカでの評価
アメリカでの「鬼滅の刃 無限城編」に対する評価は非常に高く、興行成績も歴代最高クラスの成功を収めています。
- 公開初週末にはアニメ映画として過去最高のオープニング成績約7,000万ドルを記録し、週末興行ランキングでも1位を獲得。公開3日間で約7,000万ドルを超える興行収入を挙げています。
- 日本の従来のアニメ映画の記録を更新し、「ポケットモンスター ミュウツーの逆襲」を超える北米歴代最高興収を達成しました。
- 映画のアクションシーンや映像表現の質に対して海外の批評家や観客からも好評で、特に戦闘シーンの迫力やCG表現が高く評価されています。
- 映画評価サイト「ロッテントマト」では批評家スコア98%、観客スコアも98%という圧倒的な支持率を獲得しています。
- アメリカのファンはヒーロー的視点でキャラクターを熱狂的に支持しており、特に煉獄杏寿郎のファンダムが強い傾向にあります。SNSやファンアートの投稿数なども他キャラより突出しています。
- 前売り券の売れ行きも非常に好調で、英語吹替版のキャスティング（チャニング・テイタム起用など）も注目を集めています。
- 北米だけでなく世界70ヶ国以上で公開されており、アメリカを含む海外での人気が劇的に高まっていることが分かります。
総じて、アメリカでは「鬼滅の刃」が単なる日本アニメの枠を超え、主流のエンターテインメントとして定着しつつあることが示されています
日本の実写映画が海外でウケない理由
日本の実写映画が海外でウケにくい理由は複数あります。大きな要因として以下の点が挙げられます。
海外市場を意識した作品作りの不足
- 日本の実写映画は国内向けの文化や感性に強く根ざした作品が多く、海外の観客にとって共感や理解が難しいことがあります。海外市場を意識して制作された例は少なく、例えば映画「国宝」はあらかじめ海外での評価も視野に入れて作られ、カンヌ国際映画祭でも評価を得ていますが、これは例外的です。
原作の実写化への過剰な期待と失望
- 日本の映画ではアニメや漫画の原作を実写化することが多いですが、映像表現の違いや原作のファンの期待値が高すぎるため、完成度が低いとネガティブな評価を受けやすいです。原作への忠実さや役者のキャスティングで炎上したり失敗するケースが多いことも理由です。
ストーリーテリングや演出の国際的差異
- 日本の実写映画の演出は国内の視聴者の感性に合ったものが中心で、海外の一般的な娯楽映画とは異なるテンポや演技スタイル、脚本構造が海外の観客にとっては馴染みにくい場合があります。
予算規模や制作力の違い
- ハリウッドなど海外と比べると、日本の映画制作予算は相対的に少なく、スケール感やVFXなどの映像技術面で劣ることも海外興行の足かせとなっています。
以上により、日本の実写映画は文化的背景や制作の方向性、原作実写化の難しさなどが複合して、海外での成功が難しい状況となっています。
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