ベトナム 経済面では中国と関係、安全保障や海洋権益の観点ではアメリカと強い結びつき

世界

 

ベトナムはアメリカと中国、どちらがより仲が良い?

ベトナムは中国から南シナ海を中心に領海侵犯を受けており、近年も中国はパラセル諸島付近でベトナム人漁師を襲撃するなど強硬な姿勢を続けています。一方で、ベトナムは対中感情に配慮しつつも中国との経済関係強化を図っており、中国軍がベトナムの独立80周年軍事パレードに参加するなど外交面での関係改善も見られます。

アメリカとの関係に関しては、ベトナムは安全保障面での協力を強化し、中国の海洋進出に対抗するための共同訓練なども進めています。全体的には、ベトナムは安全保障面での中国には慎重で間接的な対抗に努めつつ、経済的には中国との連携も維持しているため、アメリカとの安全保障関係のほうが軍事的には密接と言えます。

したがって、「一概にどちらとより仲が良いか」というのは状況により異なりますが、経済面では中国と関係を保ちつつ、安全保障や海洋権益の観点ではアメリカとより強い結びつきを持っていると評価できます。

 

 

2025年10月18日 アングル:ベトナムで対中感情が軟化、SNSの影響強く 「脅威」から「かっこいい」へ

  • この記事はベトナムで対中感情が近年変化している状況を分析したもので、主に若者層を中心に「脅威」から「かっこいい」へと印象が変わりつつある現象を取り上げている。要点は以下の通り。

概要

  • ハノイで9月に行われた独立80周年の軍事パレードでは、中国軍の行進を見ようと多くの若い女性が長時間並んだ。これはベトナム国内で中国に対するイメージが和らいでいる象徴的な出来事とされる。

感情の変化の背景

  • 数年前までは歴史的な対立や戦争経験から、中国への強い警戒心が根強かった。
  • 現在はSNSの浸透、とりわけ中国発のTikTokが大きな影響力を持ち、若者の間で中国文化・軍事映像・都市発展への好意的関心を高めている。
  • 「中国」に関する投稿では肯定的な内容が圧倒的に増加。中国兵士の規律正しい動きや都市映像に称賛が集まる。

社会・政治的背景

  • 米国との貿易摩擦を背景に、ベトナム政府は実利重視で中国への接近を強めている。
  • それにより、かつて物議を醸した中国関連の経済特区や高速鉄道計画なども推進しやすくなった。
  • 反中デモは依然あるが以前ほどの規模にはならず、抗議の勢いは弱まっている。

世論調査とデジタル動向

  • シンガポールのISEAS研究所による調査では、依然として米国を好ましいとする人が多数だが、中国を肯定的に見る割合の伸びが東南アジア最大。
  • Google検索やHSK(中国語能力試験)の受験者数も急増。ベトナムは今や世界最多登録国。

専門家の分析

  • 一部研究者は、中国への好意増加は単に感情の変化ではなく、国家によるナショナリズム統制強化の反映とも指摘。
  • 「経済的利益がナショナリズムに勝っている」との見方もある。

結論

  • ベトナムでは依然として民族的な誇りが根強く残る一方で、若者を中心に中国文化・経済・軍事への肯定的な見方が拡大している。SNSがその変化を加速させ、国家間関係にも実利的な影響を与えている。

 

 

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