保存や味を良くするために過剰な農薬・添加物が使用
- 農家自身も自分の果物を食べたがらない。
- 中国の果物業界は深刻な危機に直面しています。世界最大の果物生産国でありながら、年間生産量のうち約1,200万トンが売れ残り、最終的に腐ってしまい、約8兆円もの経済損失が発生しています。その主な原因は以下の通りです。
主な問題点
- 消費低迷と価格下落
- 中国庶民の消費レベルが低下し、果物を買い控える傾向が強まっています。
- ドリアンやリンゴなどの価格が大幅に下落し、売れ残る果物が増加。
- 生産過剰と流通不全
- 収穫期にも関わらず、果物が売れず畑で腐る、あるいは廃棄される状況。
- スイカなどは大量に売れ残り、魚の餌にするしかないケースも。
- 品質・ブランド力不足
- 高品質な国産品種が少なく、産業の発展や流通工程も時代遅れ。
- 品種改良の知的財産権保護が不十分で、ブランド化が進まない。
- 農家の経済的困難
- 土地制度の問題で大規模経営が難しく、個人農家が多い。
- 流通コストや各種税金・費用が高く、利益が圧迫される。
- 農薬・添加物の問題
- 果物の保存や味を良くするために過剰な農薬・添加物が使用されており、農家自身も自分の果物を食べたがらない。
- 市場に出回る果物の不自然な甘さや安全性への不安が消費者離れを加速。
- 業界の将来への悲観
- 過剰供給と価格下落で多くの農家や業者が廃業に追い込まれている。
- 果物業界全体が深刻な構造問題を抱えており、今後も厳しい状況が続く見通し。
結論
- 中国の果物業界は、消費不振・品質問題・流通コスト・制度的制約など複合的な課題により、深刻な供給過剰と経済損失に直面しています。今後、業界の半数以上が淘汰される可能性もあり、抜本的な改革が求められています。
概要
- 日本の野菜と果物の品種の多様性と進化を網羅的に紹介する図鑑です。本書は野菜17種、果物10種、合計194品種を取り上げており、スーパーや百貨店で見かける定番から、個性的な新品種まで幅広く掲載されています。
特徴として、
- 各品種の歴史やルーツを年表形式で解説し、社会の変遷とともに野菜・果物がどのように発展してきたかがわかります。
- 味わい方、選び方、栄養素、育て方まで図解で紹介されており、家庭菜園や食育にも役立つ内容です。
- 写真やビジュアルが豊富で、読みやすく、眺めて楽しめる構成になっています。
- 日本の品種改良技術の高さや、海外からも注目される品種の魅力も解説されています。
著者の竹下大学は、千葉大学園芸学部卒業後、キリンビールで花の育種事業を立ち上げ、国内外で130品種の商品化実績を持つ「品種ナビゲーター」です。その経験を活かし、品種ごとの文化的背景やエピソードも豊富に盛り込まれています。
家庭菜園や食文化に興味がある方、美味しい野菜や果物の品種を知りたい方にとって、実用的かつ楽しい一冊です。