イギリスで富裕層が海外に移住している。経済的に損失は大きい？
イギリスから富裕層の海外移住は2025年に過去最多と予測されており、約1万6500人のミリオネアが流出すると見られています。この流出数は中国の倍以上で、資産規模にして約920億ドル（約13兆円）にのぼります。主因は2024年に労働党が導入したキャピタルゲイン税や相続税などの増税および新たな税制規制で、これが富裕層の投資や起業意欲を削ぎ、イギリスの経済競争力と投資環境に長期的に悪影響を与えるリスクが高いとされています。
富裕層の移住に伴い、イギリス国内のベンチャー創業や自己資金による投資が海外に流出し、イノベーション力の低下や対外投資の魅力減退、国際競争力の低下を招く可能性が強く指摘されています。このことはイギリス経済にとって大きな損失であり、単なる税収減以上に経済基盤を弱体化させる深刻な問題と見なされています。
まとめると、イギリスでの富裕層海外移住は経済的に大きな損失をもたらしており、資産の海外流出、投資の減少、イノベーションの停滞、国際的な競争力の後退という複合的な悪影響を及ぼしています。
富裕層に増税すると海外逃避するから、日本経済にとってマイナス？
- 富裕層への増税が進むと、彼らが税負担を避けて海外へ資産を移動したり、移住を検討したりする動きが強まる傾向があります。これは日本の経済や財政基盤に悪影響をもたらす可能性があります。
富裕層の海外逃避の実態
- 2025年の税制改正で、超富裕層向けの「ミニマムタックス」などの課税強化が導入されている。これにより高額所得者の負担が増し、節税や資産防衛を目的に海外移住や資産移転を検討する富裕層が増加している。
- 税率の上昇や日本の将来不安もあいまって、富裕層の約2割以上が海外移住に関心を持つという調査結果もある。
日本経済への影響
- 富裕層が海外に資産を移すことは、国内の消費や投資、税収にマイナスになる。特に所得税や相続税など基幹税目の税収減少は国の財政基盤の弱体化を招く。
- 富裕層の出国は少子化を加速させるリスクもあるため、長期的な経済活力の低下にもつながる。
課税強化のジレンマ
- 増税による税収増を狙う一方で、あまりに強すぎる課税は才能や資本の海外流出を招き、結果的に税収減や経済縮小につながる。富裕層の国外逃避を防ぐには、税制のバランス調整と経済活性化策が不可欠とされる。
結論として、富裕層に対する増税は日本経済にとってプラスにもマイナスにもなり得るが、過剰な増税は海外逃避を促し、マイナス面を強めるリスクが高い。政策の設計には慎重な調整が求められている。
