部品の「数」で見れば半分以上が日本製だが・・・
iPhoneの部品における日本製シェアの現状
iPhoneの「半分が日本製」という説については、何を基準に計算するかによって解釈が異なります。最新の調査データに基づき、専門的な視点から解説します。
部品点数ベースでは約5割以上が日本製
報道番組(TBS系のnews23など)が2025年末から2026年にかけて報じた内容によると、iPhoneを構成する部品の「個数(点数)」を基準とした場合、約56パーセントが日本製であるとされています。
iPhoneには約1,300個近い部品が使われていますが、そのうち700個以上が日本企業の製品です。特に積層セラミックコンデンサー(MLCC)のような、目に見えないほど小さな受動部品において、日本企業は圧倒的なシェアを誇っています。
金額(付加価値)ベースでは約10パーセント
一方で、部品の「価格」を合計した総コストに占める割合で見ると、数値は大きく変わります。調査会社フォルマハウト・テクノ・ソリューションズなどの分析によれば、近年のモデル(iPhone 15やiPhone 16シリーズ)における国別の金額シェアは以下の通りです。
- アメリカ:
約33パーセント(プロセッサなど) - 韓国:
約29パーセント(ディスプレイやメモリなど) - 日本:
約10パーセント(イメージセンサーや筐体部品など)
金額ベースでシェアが低いのは、iPhoneの中で最も高価な部品である有機ELディスプレイ(韓国製)やメインプロセッサ(アメリカ設計)を日本が提供していないためです。
日本が握る「替えのきかない」基幹技術
日本製のシェアは金額では1割程度ですが、技術的な重要度は非常に高いのが特徴です。
- イメージセンサー:
ソニーが世界最高峰の技術を供給しています。 - 小型部品:
村田製作所やTDKなどが作る電子部品は、iPhoneの省電力化や小型化に不可欠です。 - 製造装置・材料:
部品そのものだけでなく、それらを作るための装置や高機能な材料(化学製品)においても、日本企業が不可欠な存在となっています。
まとめますと、部品の「数」で見れば半分以上が日本製ですが、製品の「価値(金額)」で見れば1割程度というのが正確な状況です。

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