イーロン・マスクとトランプは「歳出削減」と「減税」が共通の目標

目指すゴールは同じでも、手段と妥協点で対立

イーロン・マスクとドナルド・トランプは「歳出削減」と「減税」を共通の目標として掲げていましたが、そのアプローチと妥協点に大きな違いが生じ、両者の決裂につながりました。

  • マスクは政府支出の徹底的な削減を主張し、減税の財源確保を最優先。トランプ政権の大型減税法案(法人税・富裕層減税+軍事・移民対策支出増)に対し、「バラマキだらけ」「膨大な財政赤字を国民に課す」と強く批判しました。
  • マスクの主張通りに歳出削減を徹底すれば、政府の半分の省庁が廃止される規模になると考えられますが、これは現実の政治ではほぼ不可能です。そのためトランプは一定の妥協を選びました。
  • この妥協がマスクの離反の決定打となり、マスクは「支出削減を公約しながら賛成票を投じた議員は恥を知れ」とまで発言。新党結成を示唆し、トランプ政権・共和党からも距離を置きました。

両者の違いをまとめると、マスクは「純粋トランプ主義者」=リバタリアン的な徹底小さな政府志向、トランプは「修正トランプ主義者」=現実的な妥協を重視する実利主義者といえます。

「もう我慢の限界だ。この巨大でトンデモな、バラマキだらけの予算案には反吐がでる。賛成した議員は恥を知れ…議会はアメリカを破産させている」
— イーロン・マスク(Xでの投稿より)

このように、両者は目指すゴールは同じでも、手段と妥協点で決定的に対立しています。

イーロン・マスク 未来を創る男 21世紀地球文明は一人の天才に託された
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概要

  • 21世紀の地球文明の未来をイーロン・マスクという一人の天才に託されたという視点から、彼の人物像や業績、そして彼が推進するテクノロジーやビジョンについて論じています。
  • 著者の船瀬俊介は1950年生まれの評論家で、社会問題や環境問題を中心に多くの著作を持つ人物です。

本書の主な内容や特徴は以下の通りです。

  • **イーロン・マスクの生い立ちや思想、事業の軌跡**を多角的に分析。
  • **スペースX、テスラ、ニューラリンク、スターリンク**など、マスクが手掛ける最先端事業の意義や未来像を解説。
  • 21世紀の地球文明が直面する課題と、その解決策としてのマスクのビジョンを紹介。
  • 著者独自の視点から、マスクの影響力や現代社会における役割を深掘り。

読者レビューでは、マスクの革新的な取り組みや、著者が提示する「一人の天才が人類の未来を左右する」という視点について、賛否両論やさまざまな感想が寄せられています。