公務員は平均給与が高い
公務員の平均給与は一般的に高いとされています。特に国家公務員の平均年収は約684万円、地方公務員の平均年収も約667万円とされ、民間企業の平均年収（約443万円）と比較すると約200万円高い水準にあります。
具体的に、国家公務員の平均給与月額は約41万4,801円で、これにボーナスが約4.5ヶ月分加わります。地方公務員の年収も同様に高く、東京都の地方公務員では約721万円とさらに高いケースもあります。
また、職種によって差はありますが、平均的に公務員の給与は勤続年数に応じて安定的に上がる年功序列制を採用しているため、長く勤務すれば収入は増える傾向があります。
したがって、公務員は平均給与が高いというのは事実であり、特に安定した収入とボーナスが充実している点が特徴です。
公務員は平均給与が高いため、傾向として年金受給額が多い
公務員と民間企業の年金受給額について、基本的にはどちらも国民年金と厚生年金に加入しており、制度自体は同じです。これは、かつて公務員が加入していた共済年金が2015年に厚生年金に統一されたためです。そのため、公務員も民間企業の社員も将来受け取る年金は基本的に同様の仕組みで計算されます。
しかし、年金受給額に差がつく主な要因は現役時代の給与水準の違いです。公務員の平均年収は一般企業の平均年収より高い傾向にあるため、その分給与に連動して計算される厚生年金の給付額も多くなる傾向があります。具体的には、東京都の地方公務員平均年収は約660万円、国家公務員は約664万円ですが、民間企業の正社員平均年収は約443万円です。この給与差が年金額の差となります。
2025年度の年金受給額の一例としては、厚生年金に40年間加入し、平均的な収入の公務員夫と専業主婦の世帯で月額約23万円の老齢厚生年金が支給される例もあります。また、国民年金基礎年金の満額は月額約6万9千円です。夫婦とも会社員・公務員の世帯であれば合計月額約27万4千円という計算例もあります。
また、公務員で共済年金時代の加入実績がある場合、その期間に応じた「職域加算」等が年金に加算されるケースもあり、これが公務員の年金に上乗せされることもあります。ただし、共済年金期間終了後は厚生年金と一元化されており、公務員独自の上乗せ部分は減少傾向です。
要点をまとめると、
- 制度としては公務員と民間企業の厚生年金は統一されている。
- 年金額の差は主に給与水準の差による。
- 公務員は平均給与が高いため、傾向として年金受給額が多い。
- 共済年金由来の加算がある公務員もいるが、一元化で現状はほぼ同一。
このように、公務員と民間企業の年金受給額は制度面では同じですが、給与の違いにより実際の受給額には差が出やすいと言えます。
現在の年金受給者、男女別で、平均値、中央値、最頻値の受給額
現在の年金受給者の受給額について、男女別の平均値、中央値、最頻値は以下の通りです（2023年度〜2025年度の最新データを基にしています）。
■ 国民年金（月額）
平均受給額
- 全体：約57,584円
- 男性：約59,965円
- 女性：約55,777円
最頻値（最も多い受給額の層）
- 男性：約6万円台が多い
- 女性：約6万円台が最多層で29.9％、5万円台も23.5％あり散らばりがある
（中央値の明確な数値は公表されていませんが、多数が満額近くの6万円台）
■ 厚生年金（月額、国民年金含む）
平均受給額
- 全体：約146,429円
- 男性：約166,606円
- 女性：約107,200円
中央値
- 男性：約15万〜20万円の間と推定
- 女性：約10万〜15万円の間と推定
最頻値（モード）
- 男性：約18.5万円
- 女性：約9.5万円
男女間での差は、特に厚生年金で大きく、男性が女性より約6万円高い平均値となっています。これは労働期間や保険加入期間の違い、非正規雇用や育児などによる期間短縮が影響しています。
中央値と最頻値は厚生労働省の公表資料からの推定であり、詳細な国民年金の中央値と最頻値は公式には見つかっていませんが、平均額や分布から6万円台が中心であることが示されています。
夢を叶えるために脳はある 「私という現象」、高校生と脳を語り尽くす
高校生を相手に3日間にわたって行った脳科学の集中講義を書籍化したものです。このシリーズの完結編にあたり、脳の働きや本質、私たちが生きる意味や夢を叶えるための脳の役割について深く探求しています。
本書は、なぜ人間は脳を持つのか、脳は何のために存在するのかという根源的な問いに取り組みます。特に脳が夢と現実を行き来し、「私」という現象がどのように生まれるのかを科学的に解説しながら、人工知能と人間の脳の違いにも言及しています。また、脳の限界と可能性、私たちの認知の仕組みや心と脳の関係、倫理観の起源についても論じています。
講義の内容は実用的な学習法、睡眠と忘却の効用なども含み、高校生だけでなく一般読者にも分かりやすく脳科学の最前線を伝えています。タイトルの「夢を叶えるために脳はある」という意味は、単に夢を見るということだけでなく、そこから現実の行動や意識が生まれ、私という自己が成立しているということに重きを置いています。
概略的な構成は次の通りです：
- 脳は夢と現実を行き来する
- 人工知能が人間の本質をあぶり出す
- 脳は何のためにあるのか（自由意志、秩序の乱れなども含めて）
本書は約700ページにも及ぶ分量で、池谷氏の豊富な研究と考察を駆使し、「夢や意識がどのように脳内で形成されるか」を総合的に探究しています。
『夢を叶えるために脳はある』は、脳科学と哲学的思考を融合し、「私とは何か」を高校生と対話する形で解き明かし、「夢を実現する」ための脳の力と存在意義に迫る壮大な講義録です
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