1993年、ロシアは日本海のウラジオストク南東約200kmの海域に大量の放射性廃棄物を投棄

世界

 

日本はロシアに対し抗議

1993年、ロシア(当時はソ連崩壊後直後)の海軍によって、日本海のウラジオストク南東約200kmの海域に、原子力潜水艦から出た大量の放射性廃棄物(主に液体の低レベル核廃棄物)が内容や量を明かさず投棄されました。投入された廃棄物は900トン規模とされています。

このような投棄は、国際原子力機関(IAEA)やロンドン条約の規定、および海洋法に明確に違反する行為です。この事件は日本や韓国など、周辺国で大きな反発と不安、環境汚染への懸念を引き起こしました。

廃棄の背景には、ソ連崩壊後に極東の退役原潜が大量に放置されていたこと、ロシア側に安全に処理・解体する資金的余裕がなかったことがありました。この問題を受けて、日本もロシアに対し抗議し、後に国際的な核廃棄物海洋投棄の禁止に向けた規定強化の流れが生まれました。

その後、日本も国際協力の枠組みでロシアの退役原潜解体や核廃棄物処理に関与しましたが、ロシアのウクライナ侵攻以降、協力は中断されています。

この問題は、ロシアによる原潜由来の放射性廃棄物が日本近海に遺棄されていた事実として、今も国際社会の記憶と関心を引いています。

 

 

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