危険ドラッグ“ゾンビたばこ”中国で蔓延か？脅威はすでに日本にも…
専門家「極微量でも取り返しのつかないことに」
中国で危険ドラッグ「ゾンビたばこ」と呼ばれる製品が急増しており、その脅威が日本にも迫っています。このドラッグには「エトミデート」という成分が含まれています。エトミデートは1964年にベルギーで開発され、海外では麻酔導入薬や鎮静剤に使われていますが、日本では未承認の医薬品成分です。2025年5月16日に指定薬物に指定され、医療用途以外の製造、輸入、販売、所持、使用が禁止されています。
このドラッグは電子たばこのリキッドに混ぜて使われることが多く、吸引すると中枢神経が抑制され、手足のけいれんや泥酔状態になります。使用者はゾンビのようにふらふら歩くため「ゾンビたばこ」と呼ばれています。
日本では沖縄県浦添市で2025年7月9日に20代の男性2人が所持で逮捕され、同年7月10日には那覇市で16歳の少年が異常行動で逮捕されました。さらに三重県四日市市でも8月4日に30歳男性が逮捕されています。逮捕者の多くは若者であり、ネットを通じて薬物に触れる構造が指摘されています。
武蔵野大学の阿部和穂教授は、エトミデートは極微量でも使い方次第で取り返しのつかない被害を招くと警告し、香港や台湾での乱用問題が日本への流入の原因の一つと示唆しています。
沖縄では若者の間で急速に広がっており、政府も指定薬物として規制を強化していますが、外見が電子たばこと変わらず見分けがつきにくいのが問題点です。副作用には呼吸抑制や心拍異常もあり、長期使用では死亡率の高さも報告されています。
このような状況から、ゾンビたばこは深刻な社会問題となっており、特に若者の安全確保が急務となっています。
ゾンビタバコ
医療用麻酔薬「エトミデート」を含む危険ドラッグで、電子タバコのリキッドに混入されたものです。エトミデートは日本で未承認の鎮静剤であり、強い副作用として呼吸抑制や心拍異常、免疫力低下などを引き起こし、死に至る危険性もあります。このリキッドを吸引すると意識障害や体の制御ができなくなり、「ゾンビ」のような状態になることから「ゾンビタバコ」と呼ばれています。
特に沖縄を中心に若者の間で拡大しており、複数の逮捕例が報告されています。中国、台湾、シンガポール、香港などから違法に流入し、SNSで無害を装う名前で販売されているため、若者が危険性を理解しないまま使用しています。日本の電子タバコ規制は厳しくなく、ニコチン入りリキッドも禁止されているため、違法成分が入り込む隙間を狙ったものです。
さらに、長期使用すると認知機能障害やホルモンバランスの崩れなどの健康被害も報告されており、極めて危険な薬物乱用の一種として警戒されています。沖縄県などでは取り締まり強化や注意喚起が進められているものの、広がりを止めるのは容易でなく、社会問題化しています。学校や自治体でも若年層の電子タバコ所持・使用を禁じる動きがあります。
この「ゾンビタバコ」は外見が普通の電子タバコと変わらず見分けにくいことも特徴で、健康被害は突然かつ重篤に起こるため注意が必要です。
以上のことから、「ゾンビタバコ」は医療用鎮静剤エトミデートを不正に含む危険な電子タバコ用リキッドであり、若者を中心に急速に拡大している社会問題の薬物乱用であるといえます。社会的な警戒と法規制強化が急務とされています。
エトミデート
日本国内で未承認の医薬品成分であり、最近「指定薬物」として規制された物質です。特に沖縄県を中心に、エトミデートを含むリキッド状の危険ドラッグ（通称「笑気麻酔」や「ゾンビたばこ」）が若者の間で乱用され問題になっています。この物質は電子たばこで吸引される形態で流通し、使用者はふらつきや意識障害などの深刻な健康被害や異常行動を引き起こすことがあります。
厚生労働省は2025年5月16日にエトミデートを指定薬物に指定し、その製造、販売、所持、使用は法律で禁止されています。違反すると厳しい罰則が科されます。エトミデートは医療現場で使われる「笑気ガス」などとは異なり、危険ドラッグとしての使用が問題視されています。
化学的にはエトミデートは全身麻酔薬の一種であり、医療的には麻酔薬として用いられますが、違法に取得・使用される場合は健康被害のリスクが高いものです。
要点まとめ
- エトミデートは国内未承認の医薬品成分で危険ドラッグに使われる
- 2025年5月に指定薬物に指定され規制対象となった
- 電子タバコ形式のリキッドで吸引され、若者の間で乱用問題
- 使用すると意識障害や異常行動を起こす危険がある
- 医療用の麻酔薬としての正規な用途とは異なる
以上の内容から、エトミデートは医療用麻酔薬成分を不正に使った危険ドラッグとして注目され、法的規制と社会的警戒が強まっています。
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