家庭での調理トレンドが定着する中、キャンベル社の最高経営責任者が外食産業へ警戒を促す
- Campbell’s CEO Serves Up Warning For Restaurants As “Resilient” At-Home Cooking Trend Gains Steam
キャンベル・スープ社の最高経営責任者(CEO)は、消費者の間で「内食(家庭での調理)」の傾向が根強く続いていることを指摘しました。
これに伴い、2026年後半にかけて消費者が外食を控え、家庭での食事を増やす動きが続くと予想され、外食産業にとっては厳しい状況が続く見通しです。
キャンベル社の第3四半期決算の概要
キャンベル・スープ社が発表した第3四半期決算は、売上高の減少とスナック部門の不振が目立つ内容となりました。
通期の業績見通しは据え置かれたものの、アナリストたちの見方は慎重です。
主な業績数値は以下の通りです。
- 調整後1株当たり利益(EPS)は50セントとなり、市場予想の48セントを上回ったものの、前年同期の73セントからは減少しました。
- 純売上高は前年同期比4.4パーセント減の23億7,000万ドルとなり、市場予想をわずかに下回りました。
- 既存事業売上高は4パーセント減となり、市場が予想していた3.3パーセント減よりも悪化しました。食事・飲料部門とスナック部門がともに4パーセントの減少となっています。
- 調整後粗利益率は、インフレによるコスト上昇や関税の影響などにより、2.4パーセント(240ベースポイント)圧縮され、利益率への圧迫が続いています。
経営陣の分析と今後の見通し
決算発表後のアナリスト向け電話会談において、CEOのミック・ビークハイゼン氏は、中長期的な売上回復の見通しについて問われ、家庭内での調理トレンドについて言及しました。
ビークハイゼン氏は、食事・飲料部門において家庭で料理をする消費者の傾向が非常に根強く、このトレンドは今後も継続すると予想しています。
同社の主要製品群はこの需要に合致しているため、今後の支えになると考えています。
外食産業への影響
このキャンベル社CEOの見解は、金融大手のUBSが発表した最新の分析とも一致しています。
UBSのアナリストは、マクロ経済的な圧力が消費者の裁量的支出を圧迫しているため、外食への支出は2026年の後半にかけて「厳しいサイクル」にとどまると予想しています。
物価上昇が続く中で、消費者が外食を減らし、より経済的な家庭での食事を選択する動きは、今後も一段と強まる可能性が示されています。
内食が進むならキャンベル・スープの缶詰などが家庭向けに売上げを増やすのでは?
内食(家庭での調理)が増えればキャンベル社の製品の売り上げが伸びるように思えますが、現状はインフレによる「価格の高騰」が原因で、消費者がキャンベル製品すら敬遠し、より安価な他社製品やプライベートブランド(PB)へ流れているため、売り上げが減少しています。
売り上げが増えない理由
一般的に外食を控えて家庭で食事をする人が増えれば、手軽に利用できるスープの缶詰などの需要は高まる性質があります。
しかし、現在の市場では以下の要因が重なり、キャンベル社の業績に結びついていません。
インフレによる価格上昇が続き、キャンベル社のブランド製品自体の価格が高くなりすぎています。消費者は節約のために、さらに価格の安いスーパーのプライベートブランド(自主企画商品)の缶詰や、他の安価な食材へ選択を切り替えています。
記事にもある通り、原材料費や物流費の上昇(インフレによるコスト圧力)や関税の影響により、製品の利益率が大幅に削られています。価格を上げれば買い手がいなくなり、据え置けば利益が出ないという板挟みの状態にあります。
消費者が「内食」を選んでいるのは、前向きなトレンドではなく、生活費を切り詰めるための「防衛策」です。そのため、簡便な調理手段である缶詰であっても、ブランド力のある高価な製品は節約の対象になっています。
結論
内食への移行という追い風はあるものの、それ以上に「物価高による消費者の購買力の低下」と「競合する安価な製品への流出」という逆風が強いため、キャンベル社の売上高や販売量は減少する結果となっています。

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