日本は中国で抹茶の生産技術指導 その結果、中国が世界最大級の抹茶・てん茶の供給国になってしまった

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碾茶・抹茶は日本茶の一種

てん茶(碾茶)は、日本茶の一種で、抹茶の原料として使われる蒸し製緑茶です。茶園に葦簀(よしず)や藁(わら)などの覆いをして日光を遮って育てられ、この被覆栽培によって旨みが増し、茶葉は柔らかく鮮やかな緑色になります。摘み取った茶葉は強い蒸気で蒸され、揉まずに乾燥させ、茎や葉脈を取り除いた細片がてん茶です。このてん茶を石臼で挽くことで抹茶ができます。

てん茶は濃茶としての茶道用だけでなく、和菓子や洋菓子、料理の素材としても使われ、その風味は玉露より軽やかで甘みと旨みがあります。被覆栽培により渋味が抑えられているのも特徴です。

 

 

日本は中国で抹茶の生産技術指導

日本は中国の一部地域でてん茶(碾茶)や抹茶の生産技術指導を行っています。具体的には、中国浙江省や貴州省銅仁市で日本企業や技術者が現地の茶園や生産工場に指導をしており、被覆栽培や茶葉の摘採、加工工程など日本式の栽培・製茶技術が導入されています。中国側でも設備の一部は日本から持ち込まれ、日本の技術を基礎に現地で改良や拡充が進められています。

この技術支援は、中国の抹茶・てん茶の大規模生産に繋がり、中国は世界有数の抹茶供給国となっています。日本全国のてん茶生産量と比べても中国の生産は急拡大しており、将来的には日本の生産量の約半分に達する計画もあります。日本が生産コストの高さや土地・人手の制約から大量生産に限界がある一方で、中国は広大な土地と労働力を活かしグローバルな需要に応えています。こうした背景で日本の技術指導が中国でのてん茶・抹茶生産拡大に直接寄与している状況です。

 

 

その結果、中国が世界最大級の抹茶・てん茶の供給国になってしまった

てん茶の生産技術を日本が中国に教え、その結果として中国が世界最大級の抹茶・てん茶の供給国になってしまった現状を嘆く意味で使われています。これは歴史的な故事成語にも由来し、敵に援助をしてしまうことを指します。

確かに日本のてん茶・抹茶技術は長い伝統と文化の結晶であり、茶道精神や石臼挽きの製法といった日本独自の価値があります。しかし近年、中国は日本の技術者や企業からの生産指導を受け、被覆栽培や加工設備を導入、しかも大規模生産を実現して世界市場に打って出ています。2025年には中国のてん茶生産量は日本の約半分に迫り、日本の生産量を大きく凌駕する見込みもあり、価格の高騰や需要不足に直面する日本業界にとっては兵糧を敵に送った状況とも言えます。

この状況は一方で日本の茶産業にとっての新たな競争プレッシャーとなり、需要増加に対応した技術革新や高付加価値戦略の強化が求められる課題になっています。

 

 

2025年10月25日 空前の「抹茶ブーム」世界中のバイヤー訪れ破格の金額提示…生産・価格上昇の一方「日本人の茶離れ」懸念も

世界的に空前の抹茶ブームが起こっており、多くの外国人バイヤーが高値で抹茶を買い求めています。この影響で抹茶の価格は上昇し、生産農家は生産量の増加に努めていますが、需要の急増に供給が追いつかず、価格は過去最高を記録しています。また、海外での需要が圧倒的に増加する一方で、日本国内では若者を中心に日本茶離れが進行し、伝統的なお茶文化の衰退が懸念されています。

具体的には、宇治の抹茶が品薄状態となり、製茶農家は価格の大幅な値上げや生産体制の見直しを余儀なくされています。一方で、製茶業者の倒産や休廃業も増加傾向にあり、二極化が進んでいます。海外の抹茶需要は特に健康志向やカフェ文化の広がり、日本食ブームと相乗効果を生み、抹茶を使った多様な商品や飲料が世界各地で人気です。しかしこのブームが、日本の若年層の伝統的な茶への興味喪失を加速させているというジレンマも存在しています。

加えて、気候変動による猛暑などの影響で茶の収穫量も減少傾向にあり、生産面の課題も深刻です。結果として、抹茶の価格は輸出用を中心に3倍近くまで高騰し、観光客や日本人消費者の手に届きにくい状況も生まれています。

まとめると、世界規模での抹茶人気の高まりが日本の抹茶市場の価格と生産を押し上げている一方、日本人による伝統的なお茶の消費は減少し、製茶業界は需給の歯車と世代交代、気候変動の問題など多面的な課題に直面しています。

 

 

日本の宇治抹茶は鮮やかな緑色でまろやかさが特徴

中国産でありながら「宇治抹茶」として販売

中国でも抹茶の人気が高まり、特に貴州省銅仁市江口県が「中国抹茶の都」として知られ、高品質な抹茶を生産しています。ここでは標高の高さや雲霧多い環境が茶葉の品質向上に寄与しており、日本への輸出も行われています。例えば2025年には既に4トンが輸出され、さらに6トンの追加輸出も計画されています。中国産の抹茶は日本の抹茶文化と交流を深める役割も果たしています。

一方で、中国で「宇治抹茶」という名前の模倣品も多く出回っており、京都の宇治茶の老舗企業がブランド信用の毀損を懸念しています。模倣品はパッケージが似ているだけでなく、中国産でありながら「宇治抹茶」として販売されています。専門家の飲み比べでは、日本の宇治抹茶は鮮やかな緑色でまろやかさが特徴であるのに対し、中国産模倣品は色がくすんで黄色っぽく、後味に苦みが残るなど味の差も明確であることが指摘されています。

また、中国の製造元は日本の宇治での老舗企業の子会社であると表示し、一部関係者との写真も存在していますが、老舗の宇治茶業界からは業界の信用を守るために模倣品の拡散は非常に問題視されています。日本側では販売差し止めや損害賠償を求める訴訟も起きています。

まとめると、中国産抹茶は産地として成長しており日本にも輸出されている一方で、「宇治抹茶」という名称の模倣品問題が日本の老舗宇治茶業界にとって大きな課題となっています。品質やブランドの違いに注意が必要です.

 

 

中国、世界の一大抹茶供給源に 内陸部、日本茶人気で生産拡大

中国が世界の一大抹茶供給源として存在感を強めています。内陸部の貴州省銅仁市では、抹茶を地域ブランドとして打ち出し、大規模な量産体制を整備しています。銅仁市の「貴茶集団」は日本から専門家を招き技術を導入し、大量生産に成功しました。中国の今年の抹茶生産量は推計5千トンを超え、世界最大級となっています。

さらに、銅仁市政府は抹茶の原料となる「てん茶」を2025年内に1750トン以上、2026年には2200トン以上生産する計画で、これは日本の年間てん茶生産量の約半分に相当します。銅仁市は「中国抹茶の都」として多様な抹茶関連製品を展開し、欧米市場や日本市場にも販路を広げ、抹茶文化の世界発信を目指しています。このように日本茶の人気が追い風となって、生産拡大とブランド強化が進んでいます.

 

 

【異変】海外でブーム「抹茶」外国人から大人気、飛ぶように売れる陰で…老舗は「異常」京都で今何が?

海外で抹茶ブームが起きている背景には、健康志向の高まりや日本文化への関心の増加が大きく影響しています。特に抗酸化物質であるカテキンの豊富さや栄養価の高さが注目され、健康や美容に気を使う人々の間で人気が拡大しています。また、SNSでのインフルエンサーの紹介やフォトジェニックな見た目も抹茶人気を後押ししています。欧米を中心に抹茶カフェが増え、アメリカやヨーロッパ、アジア、中東と広い地域で定着しつつあります。抹茶はカフェメニューだけでなくスイーツや飲み物としても多様にアレンジされているため、世界的に楽しみ方が広がっています。

一方、京都の老舗では異変も起きており、それは「転売問題」です。高級抹茶が転売業者に大量購入され、海外で高値で売られているため、正規店では品薄や価格の異常な高騰が起きています。これにより本来の需要とは異なる市場の混乱が出ていると指摘されています。

まとめると、海外での抹茶人気は健康志向、文化的関心、SNS効果が主要因で、世界中で広まる一方、京都の老舗では転売が原因の異常事態も生じている状況です。

 

 

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