日本の宇治抹茶は鮮やかな緑色でまろやかさが特徴
中国産でありながら「宇治抹茶」として販売
中国でも抹茶の人気が高まり、特に貴州省銅仁市江口県が「中国抹茶の都」として知られ、高品質な抹茶を生産しています。ここでは標高の高さや雲霧多い環境が茶葉の品質向上に寄与しており、日本への輸出も行われています。例えば2025年には既に4トンが輸出され、さらに6トンの追加輸出も計画されています。中国産の抹茶は日本の抹茶文化と交流を深める役割も果たしています。
一方で、中国で「宇治抹茶」という名前の模倣品も多く出回っており、京都の宇治茶の老舗企業がブランド信用の毀損を懸念しています。模倣品はパッケージが似ているだけでなく、中国産でありながら「宇治抹茶」として販売されています。専門家の飲み比べでは、日本の宇治抹茶は鮮やかな緑色でまろやかさが特徴であるのに対し、中国産模倣品は色がくすんで黄色っぽく、後味に苦みが残るなど味の差も明確であることが指摘されています。
また、中国の製造元は日本の宇治での老舗企業の子会社であると表示し、一部関係者との写真も存在していますが、老舗の宇治茶業界からは業界の信用を守るために模倣品の拡散は非常に問題視されています。日本側では販売差し止めや損害賠償を求める訴訟も起きています。
まとめると、中国産抹茶は産地として成長しており日本にも輸出されている一方で、「宇治抹茶」という名称の模倣品問題が日本の老舗宇治茶業界にとって大きな課題となっています。品質やブランドの違いに注意が必要です.
中国、世界の一大抹茶供給源に 内陸部、日本茶人気で生産拡大
中国が世界の一大抹茶供給源として存在感を強めています。内陸部の貴州省銅仁市では、抹茶を地域ブランドとして打ち出し、大規模な量産体制を整備しています。銅仁市の「貴茶集団」は日本から専門家を招き技術を導入し、大量生産に成功しました。中国の今年の抹茶生産量は推計5千トンを超え、世界最大級となっています。
さらに、銅仁市政府は抹茶の原料となる「てん茶」を2025年内に1750トン以上、2026年には2200トン以上生産する計画で、これは日本の年間てん茶生産量の約半分に相当します。銅仁市は「中国抹茶の都」として多様な抹茶関連製品を展開し、欧米市場や日本市場にも販路を広げ、抹茶文化の世界発信を目指しています。このように日本茶の人気が追い風となって、生産拡大とブランド強化が進んでいます.
【異変】海外でブーム「抹茶」外国人から大人気、飛ぶように売れる陰で…老舗は「異常」京都で今何が?
海外で抹茶ブームが起きている背景には、健康志向の高まりや日本文化への関心の増加が大きく影響しています。特に抗酸化物質であるカテキンの豊富さや栄養価の高さが注目され、健康や美容に気を使う人々の間で人気が拡大しています。また、SNSでのインフルエンサーの紹介やフォトジェニックな見た目も抹茶人気を後押ししています。欧米を中心に抹茶カフェが増え、アメリカやヨーロッパ、アジア、中東と広い地域で定着しつつあります。抹茶はカフェメニューだけでなくスイーツや飲み物としても多様にアレンジされているため、世界的に楽しみ方が広がっています。
一方、京都の老舗では異変も起きており、それは「転売問題」です。高級抹茶が転売業者に大量購入され、海外で高値で売られているため、正規店では品薄や価格の異常な高騰が起きています。これにより本来の需要とは異なる市場の混乱が出ていると指摘されています。
まとめると、海外での抹茶人気は健康志向、文化的関心、SNS効果が主要因で、世界中で広まる一方、京都の老舗では転売が原因の異常事態も生じている状況です。
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