十数億円が一夜で消えた理由:中国企業家の悲痛な告白
概要
- 中国の民間企業家・景輝辰(仮名)氏が築いた十数億元(数十億円規模)の資産が、一夜にして消失した背景には、中国地方政府による強制的な資産収用と制度的不透明さ、さらには警察による圧力があったとされています。
主な経緯と理由
地方政府による強制的な資産取得
- 景氏の企業は、コロナ禍でも生き残り、地域トップの実績を持つ優良企業でした。
- しかし、地元政府幹部から「未完成商業物件」の買い取りを強要されます。景氏は断りたかったものの、「逆らえば報復がある」と恐れ、十数億元を投入せざるを得ませんでした。
政府の約束違反と妨害
- 買収後、地方政府は契約を一方的に無効とし、さらに追加資金を要求。開発計画も妨害され、プロジェクトは停止、「未完成物件」となり、巨額損失が発生しました。
訴訟で勝訴しても状況は改善せず
- 景氏は裁判で勝訴しましたが、行政側は開発許可を出さず、事態は全く進展しませんでした。
警察・行政による圧力と嫌がらせ
- 省政府や中央政府にも訴えたものの、さらに多額の金銭を要求され、解決には至らず。
- 最終的には公安局に呼び出され、尋問・暴行・拷問に近い扱いを受け、身の危険を感じて米国へ逃亡しました。
背景にある中国の構造的リスク
- 2024年5月に施行された「民間経済促進法」は、表向きは民間企業家の権益保護を謳っていますが、実際には民間企業家の財産略奪を防げていない現実があります。
- 景氏は「企業が大きくなれば、どんな手を使ってでも政府が最終的に奪い取る」と証言しており、同様の被害は他の中国企業家にも広がっているとされています。
まとめ
- 十数億円が一夜で消えたのは、地方政府による強制的な資産取得と、その後の行政・警察による圧力、制度的不透明さが重なったためです。中国の民間企業家は、法的な勝訴や中央政府への訴えも無力で、財産を守る術がない状況に追い込まれています。