安倍晋三元首相と統一教会との関係が「国益」に適うものだったか?

政治

 

安倍晋三と統一教会の関係は国益?

安倍晋三元首相と統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との関係が「国益」に適うものであったかについては、非常に否定的な見解が多いとされています。

  • 安倍氏と旧統一教会の関わりは、祖父・岸信介元首相の時代から自民党主流派で連綿と続いた利害関係に根差しています。これは、冷戦下における「反共」を共通目標としたことや選挙支援など、相互の思惑があったためです。
  • 一方で、旧統一教会は霊感商法や合同結婚式、違法な献金強要など、多くの社会問題や人権侵害が指摘されてきた団体です。欧米では「カルト宗教」との認識も強く、日本国内でも被害対策弁護士団体が繰り返し警鐘を鳴らしています。
  • 安倍氏を含む自民党議員が組織票や人員の提供を受ける目的で同教団と関係を深めた結果、警察や行政の摘発・規制の手が及びにくくなり、被害の拡大を招いたと複数の弁護士や評論家が指摘しています。

「霊感商法や違法な勧誘で社会問題化した団体に政治家がエールを送ると、警察が手を出しにくくなり、被害を拡大させる」

  • 政治評論や社会学の視点からも、「自民党や安倍元首相のご都合主義政治が、国益や国民の被害より自身の権力維持を優先した」と問題視されています。

結論:

  • 安倍晋三元首相と統一教会の関係は、選挙や政策上自民党側に利益をもたらす部分があった可能性はありますが、その代償として社会的被害の拡大や法の支配の形骸化を促進し、「国益」とは到底言い難いと報じられています。むしろ国益を損なった、との評価が支配的です。

 

 

安倍元首相銃殺から3年 左傾化の防波堤だった 自民ふがいなく喪失感深まる

安倍晋三元首相の銃撃事件から3年を経て、自民党の「左傾化」への懸念と喪失感が保守論壇を中心に強く表明されています。論壇では、安倍氏が自民党内の保守路線を維持する「防波堤」であったと位置づけられ、彼の死去後、その役割を果たせる存在が不在だとする指摘が相次いでいます。

論点の中心は、安倍氏が党内外で左派的傾向に歯止めをかけてきた事実とされます。具体的には、憲法改正の議論を推進し続けたこと、選択的夫婦別姓やLGBT理解増進法案の阻止、皇位継承の男系男子維持に尽力したことなどが挙げられます。安倍氏がいなくなったことで“自民党は憲法改正への意欲を失い、LGBT法案の成立や夫婦同姓制度維持への積極性も低下した”とされ、こうした路線変化による保守層の離反が参院選での苦戦に直結しているとの見方が強いです。

論壇内の評価として、保守系言論人は「安倍氏の人柄と政治手腕」を改めて評価しつつ、メディアによる「強権政治家」「疑惑の人物」といった否定的イメージの固定化を嘆く声も目立ちます。実際には「接する者を惹きつける魅力」があったとされ、“安倍イズム”を継ぐ政治家や派閥の再興が求められている状況です。

一方で、事件を契機に自民党と旧統一教会(世界平和統一家庭連合)との関係が再度問い直され、依然として未解明の部分が残っています。自民党は事件後、組織的な関係を断つと表明しましたが、歴代首相と教団の関わりでは徹底検証が必要と指摘されています。

総じて、安倍元首相の死後3年を経た今、「自民党の保守軸の弱体化」と「政治的不安定」の象徴として安倍氏への再評価、ならびに保守層の喪失感が論壇時評の主題となっています。

 

 

安倍氏の外交功績 「戦後」を終わらせた

安倍晋三元首相が「戦後」を終わらせた外交的功績について、大阪大学名誉教授の坂元一哉氏は次の二点を重視しています。

  • 戦後70年談話(安倍談話)
  • 平和安全法制(集団的自衛権の限定行使)

戦後70年談話(安倍談話)

  • 2015年8月14日に発表された安倍談話は、日本がかつての大戦に対する「痛切な反省」と「心からのおわびの気持ち」を歴代内閣の立場として継承しつつ、「侵略」「植民地支配」という表現も盛り込みました。個人の直接的な謝罪とは異なり、間接話法や過去の談話を引用する形で国民的な合意形成を目指した内容となりました。安倍談話の意義は、過去の反省と未来志向(積極的平和主義)を強調し、「もう謝罪を続ける宿命を次世代に負わせない」という決意も明記することで、左右の歴史観対立に一定のピリオドを打ち、国民全体のコンセンサス形成の契機につながった点です。

平和安全法制

  • 安倍政権は憲法解釈を変更し、集団的自衛権の限定行使を容認する「平和安全法制」を成立させました。これによって、日米同盟の実効性が強化され、日本が安全保障の分野でもより大きな役割を担う姿勢を明確に示しました。この政策変更は、日本が「敗戦国」としての従属的位置から一歩踏み出し、より独立した主体的な外交・安全保障政策を構築するうえで重要な転換点と評価されています。

総括

  • 坂元氏は、これら二つの功績を通じて、戦後日本が抱えてきた「過去の罪悪感」と「日米同盟への依存的態度」という“病根”を克服しようと試みた点を高く評価しています。安倍氏の政策は完璧ではないものの、「戦後レジーム」からの脱却を目指す実質的な成果があったとされています。

 

 

エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする
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  • 「より少なく、しかしより良く」**を目指すための思考法と実践ガイドです。この書籍は、限られた時間やエネルギーを「本当に重要なこと」だけに集中させることで、最大の成果を上げる方法を提案しています。

主なポイント

本当に重要なこと以外を意図的に捨てる

  • 真の成果や充実感を得るには、「全部やろう」とする誘惑に抗い、他人からの依頼や無数の選択肢の中から、本当に価値あるものだけを選択する決断力が必要です。

1. 3つの基礎的な考え方

  • 選択: 何を選び、何に自分のリソース(時間・エネルギー)を費やすのかを自分で決める力。
  • ノイズ: 多くのことは不要・無価値。少数の重要なチャンスにこそ集中すべき。
  • トレードオフ: 何かを選ぶことは、何かを諦めることでもある。あれもこれもは選ばない覚悟が問われます。

2. 非エッセンシャル思考との対比

  • 「全部やらなくてはならない」「どれも大事」と考えるのではなく、「やると決める」「大事なものはごく一部」と認識を変えること。

3. 実践のために必要な習慣

  • 考える余裕・情報収集・遊び心・十分な睡眠・厳密な基準をもつ。
  • 必要なこと以外を「断る勇気」を持つトレーニングが大切。

4. エッセンシャル思考の効能

  • 日常の「なんとなく続けている無駄」を意識して減らすことから始めるのが有効で、それによって心の余裕や成果の質が向上します。
  • 本当に価値あることを自分で選び取り、成果も人生の充実度も大きく伸ばせる、と説きます。

「やらなくては」から「やると決める」、「どれも大事」から「大事なのはめったにない」、「全部できる」から「何でもできるが、全部はやらない」へ思考を変えることが基本です。

この“エッセンシャル思考”は単なる時間管理法ではなく、「生き方」や「仕事のやり方」を根本から見直すアプローチです。忙しさやお願いごとに振り回されがちな現代人にとって、大いに参考になる内容です。

 

 

 

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