日本中でボランティア

これだけは理解しておきたいボランティアの基礎
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地域“課題”を地域“資源”に!『放置竹林』から『メンマ』をつくれ!

2022年7月29日

収穫の時期を逃し育ちすぎたタケノコを地域の資源として活用しようと、今、山形市であるプロジェクトが進められています。足場が無いほど、草が生い茂った竹林。

村木沢地区振興会 加藤昇 会長「あのかたまりで10本100本はあるのでは?ざっと見で」

山形市の西部・村木沢地区では、住民の高齢化などにより管理が行き届かなくなった、いわゆる「放置竹林」の増加が懸念されています。

加藤昇 会長「これ1年生なんですよ。筍の皮がありますよね?皮を剥いで1年でこれだけ伸びた。6メートルある。放置しておくと倒れたり、イノシシの餌になったり(害獣を呼ぶ)要因になる」

そこで地区で始めたのが、伸びすぎたタケノコを収穫し、メンマに加工する取り組み。邪魔者の放置竹林を、地域の資源として活用するプロジェクトです。5月には、2メートル近くにまで伸びたタケノコを収穫。そしてきのうは、発酵させたおよそ40キロのタケノコの、天日干し作業が行われました。3日ほど干して、真空パックにするそうです。

加藤昇 会長「色も良かったし、おいしいのができると思う」

この活動に、県内でメンマの加工・販売をしている企業も注目しています。現在、メンマの原材料のタケノコは大半が中国産だということで、消費者からは国産のメンマを食べたいという声が寄せられているということです。

企業の人「孟宗竹からメンマを作るということで勉強しに来た。メンマは中国の麻竹が主流。山形で作られているのはとても貴重」

地域の課題解決と魅力発信につながるのか、村木沢のメンマに注目です。

青森のカシス生産団体、最低1日3時間手伝ってくれる収穫ボランティアを募集「ぜひ応募を」

2022年6月25日

青森市内のカシス生産者などでつくる「あおもりカシスの会」が、28日の収穫開始を前に、摘み取りなどを手伝ってくれるサポーターを募集している。背景にあるのは、会員の高齢化による担い手不足。近年は適期にもかかわらず収穫が追い付かない状況となっているため、産地維持に向けた対策として初めて企画した。林健司会長(58)は「人手さえあれば、もっと出荷量を増やし、需要に応えることができる」と語り、多くの救いの手が現れることを期待している。

あおもりカシスは、農産品を地域ブランドとして保護する国の「地理的表示保護制度(GI)」にも登録されている、青森県を代表する名産品の一つ。アントシアニンなどのポリフェノールやビタミン、ミネラルが豊富に含まれていることから、健康ブームなどを背景に、同会には近年多数の注文が寄せられている。

しかし、生産者団体である同会の会員数は減少の一途。ピーク時には約300人を数えたが、高齢化や相次ぐ退会などで現在は80人余りと寂しい状況になっている。

生産者の減少は収量にも響いている。同会の総出荷量は5年前の2017年には11トンを超えていたが、21年は過去10年で最少の3.2トンにとどまった。カシスは一粒一粒手摘みで取る必要があり、機械化できないため、人の確保が不可欠。しかし、近年は人手が足りないため収穫が追い付かず、実ったカシスの半分しか取れずにシーズンを終える園地もあるという。

「各地から注文が殺到しているが、売るものがなく、断っている。今年収穫するものについても『(あらかじめ)確保したい』との要望が来ているが、それも約束できない。本当につらい」と林会長は話す。

このため同会は、ボランティアの力を借りて生産量を維持していくことを考え、サポーター制度をつくった。園地で実際に摘み取り、選別する「収穫・選果コース」と、選別したカシスを冷凍車で運び箱詰めする「出荷補助コース」、「運営サポートコース」(通年)の三つを用意。このうち収穫・選果コースは、応募者の住所になるべく近い生産者の園地に出向いてもらい、収穫作業をしてもらう予定だ。

「少なくとも1日3時間手伝ってもらえれば、ある程度の量は収穫できる。ぜひ応募を」と林会長。猪股弘行副会長(70)は「新規にカシスを栽培したい人も連絡してほしい」と呼びかけている。

今季のカシスの収穫時期は28日から7月25日まで。